劇場公開日 2019年5月3日

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「報復に終わりなし」ザ・フォーリナー 復讐者 MAKOさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5報復に終わりなし

2019年5月10日
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鑑賞方法:映画館

きっと主人公のクアンも、元IRAの副首相ヘネシーも、そんな事は分かっているのだろう。
だが、二度に亘り理不尽な暴力で家族を失い天涯孤独の身になってしまった主人公には、復讐しないという道は見えなくなってしまっていたのではないか。ましてや殺人のスキルが身についていてはなおの事だろう。
殺人のスキルが身についているという事は手元に拳銃が有るという事と恐らく同義だろう。つまり誰もがジャッキー·チェンには成れないが、誰もがクアンにはなってしまうかも知れないという事だ。

ピアース・ブロスナン演じる副首相ヘネシーも、報復には終わりが無い事を恐らく服役により思い知ったのではないか。だからこそ副首相という立場になってもかつての仲間達と敢えて手を切らず、形を変えたシビリアンコントロールにより和平の道を探っていたのではないか。でなければリスクになるだけの仲間達とは手を切っていた筈だ。

今作の主人公はこれ迄のジャッキーならば決して演じる事はなかったキャラクターだが、制作まで担当しているという事は、現在の自分ならば反暴力を訴えながら復讐の道を行く主人公という難しい役も演じられると確信したのではないか。
結果笑顔を封印したジャッキーにより、よくある復讐物とは毛色の異なる映画になった。アクションも存分に楽しめるが、復讐を果たしスカッと終わる訳ではない、ズシリと重い作品だ。

さて、文が重くなったのでココから少しジャッキー映画としての見所を。
まずこの主人公の年齢、61歳です。つまりジャッキーとほぼ同年齢。それが?と思う方もいるでしょうが、自分の娘みたいな(時には孫、笑)ヒロインを置きたがるジャッキーとしてはこれは画期的な事でしょう。この作品にかけるジャッキーの意気込みが違うのが判りますね。

そして勿論アクションについては、安心のジャッキーアクションです。
え?今回はリアル路線なんじゃないの?とお思いかもしれませんが、コミカルさが無いだけでいつもどおり。むしろ近作では珍しい程の激しいアクションシーンを見せてくれてます。なにより走り方がいつものジャッキー(笑)。

あとひとつ、脱ぎます(笑)。ここんとこヌードの無いジャッキーでしたが、安心して下さい。脱いでますよ。さすがに股間隠して走ったりはしないが。

今作は現実を反映したアクション映画なので、登場人物も多く少々話が難解です。自分は字幕追うのになかなか苦労しました。その為にあまりテンポがいいとは云えないのですが、そこはあまり気にせずに。ジャッキーのファンなら観ておくべき作品です。

勿論、ジャッキーファンじゃあない方達にも、オススメ。

MAKO
KEIさんのコメント
2020年10月29日

いつもと違うジャッキーが見れて、新鮮でした!

KEI