劇場公開日 2017年12月16日

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「これは、酷い」Mr.Long ミスター・ロン 缶詰めセンターさんの映画レビュー(感想・評価)

0.5これは、酷い

2018年3月16日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

これは、酷い
去年の末だと思います。友人からこの映画の招待券を頂いて、新宿の武蔵野館にてこの映画を拝見いたしました。
上映開始間もなく、この言葉は脳裡に浮かんできました。
これは酷い。
物語自体はよくある話です。冷酷な男は女によって安らぎを得り、そのうち女が死んで、男が再び冷酷になるっていう何とも言えない独創性が乏しい物。
物語自体の独創性がない以上、表現の仕方と雰囲気で映画に見栄えをつけるしかないと思います。こんな理由で、監督は日本で不法滞在している二人の台湾人を主人公にしたでしょう。
だが、少なくとも自分の目にはその二人から台湾人の国民性や国の背景を感じる物などは見えません。
要はその二人はきちんと作られたキャラクターではなく、監督の都合で作られた物に過ぎません。
雑魚キャラが安直に作られるのがよくあるが、主人公までそな感じで作られるのは実に悲しいことです。
ネーミングがすでにこれだから、演出はもう、言うことがないです。
お寺さんの中の屋台店なんって......栃木の足利市の何もない郊外の道端でいきなり因縁の相手が現れるなんって.......
こんな物をドイツの編集マンに編集してもらうなんって......
こんな物をベルリン映画に出すなんって.......
飛んだ出来事ですね。
影像を見ながら編集マンがどれほど追い詰められるだろうと、制作部の人は何の為体を削ってまでこの映画を請け負うだろうと、深く憤りを覚えました。
更にこんな物を世界の舞台に出しといて、恥を晒してくるとは......これはアート映画だったら、もうこの世の中アート映画しかなくなりますわ。
自分は映画が好きでよく見ます。日本の映画業界の現状はよろしくないというのも何となくここ数年の映画から垣間見えます。
資金不足、人員不足、色んな問題を抱えながらも、みんな一所懸命頑張って来たと思います。
しかしこの映画はみんなの努力を侮辱しました。
今すぐでもサブさんに監督をやめてもらいたい一心です。

缶詰めセンター