「抑圧された時代を生きた若者達の姿が切ない」花筐 HANAGATAMI こころさんの映画レビュー(感想・評価)
抑圧された時代を生きた若者達の姿が切ない
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戦争に向かう流れの中、唐津を舞台に、心優しい俊彦(窪塚俊介さん)、一本気な鵜飼(満島真之介さん)、斜に構えた吉良(長塚圭史さん)、お人好しの阿蘇(柄本時生さん)が、当初牽制し合うものの、互いの個性を認め、交流を深めて行く。若者らしい真っ直ぐな眼差しと思い、淡い恋心、葛藤と絶望を、大林宣彦監督らしい独創的な映像と色彩で描いた作品。
「叔母」という言葉がそぐわない常盤貴子さんの憂いを帯びた妖艶な美しさに魅了された。
大林宣彦監督、熱演の満島真之介さん、他全てのキャストの皆さんの反戦の強い願いが感じられる作品でした。
命を賭して行進する若者達の姿が胸に沁みる。
国の為に命を捧げる事の重みと苦しみを思った。
映画館での鑑賞
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kossyさんのコメント
2021年5月11日
こころさん、コメントありがとうございます。
たしかに難解。
監督も戦争三部作ともなると力の入れ方もちがったのでしょうね。
あとからじわじわくる映画なのかもしれません・・・
近大さんのコメント
2021年5月11日
コメントありがとうございます。
本作製作前に余命宣告を受けた大林監督。その後撤回されたらしいですが、その時は本作を遺作の覚悟で撮ったらしく、執念のようなものを感じました。
やはり映画監督にとって作品とは、自分の魂なのですね。本作を見た時、身震いさえしました。