劇場公開日 2017年12月16日

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「もはや、この創造性は、手の届かない所に」花筐 HANAGATAMI SHさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0もはや、この創造性は、手の届かない所に

2020年12月8日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

知的

難しい

めくるめく、個の世界に、矮小な思考がついて行くことなどできない。しかし、ビジュアル的な快楽だけで、この長い叙情詩を不思議と噛みしめることが出来たわけで、何物も寄せつけない創造性ながらも、途轍もないメッセージをしっかりと受けとめることができた気がする。
混乱きわまりないこの映像の塊は、ともすると独りよがりなものに捉えかねないけれど、その想いが強く反映されていると感じることができるし、数々の名作を生み出してきたからこそ、この偉業が成し遂げられていると、個人的には全面肯定して鑑賞しきった。
分かりづらいし、陰湿で生やさしくないので、気軽に見ることはできないかもしれない。ワールドワイドとはいかない作品だし、いろんな意味で狭い世界でしかないと思える映画だったけれど、この創造性を超える作品は世界を見渡しても数少ないはずと思います。

SH