「コラージュが織りなすシュールレアリスム」花筐 HANAGATAMI 野々原 ポコタさんの映画レビュー(感想・評価)
コラージュが織りなすシュールレアリスム
映像もコラージュ 編集もコラージュ
台詞もコラージュ 脚本もコラージュ
音楽もコラージュ 引用もコラージュ
コラージュが織りなすシュールレアリスム!
一歩間違えればヘンテコな映画になってしまうのですが、
大林監督の老齢にしてますます鋭敏なる手腕!
明確なヴィジョンと緻密な計算。
病を押し退けるほどのパッションが
作品をきれいにまとめあげているし、
余韻余白を多分に残してあるのはさすが!
そしてラストカットの、
座り主のいないディレクターズチェア…
ひょっとしたら、監督はこの作品で最期になることを
覚悟してこの作品に挑んでいたのかもしれない…
でも、臨終の間際まで映画を撮り続けました。
あらためて、
ご冥福をお祈りするとともに
感謝の気持ちを捧げます。
ヒトの想いや感情も
うつろえばコラージュに見えるかもしれない
未来から見たら過去に起こった出来事は
つぎはぎだらけのコラージュの積み重ねかもしれない
戦争も平和もまた、歴史のコラージュの一部かもしれない
そんなものを繋ぎ合わせて、つじつまを合わせて
わたしたちは生きているし、活かされてもいる
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