RWBY VOLUME 4のレビュー・感想・評価
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ワリと残念な事が1つ
Vol.1からの画風・画質に関しては格段に向上、当初はここまで成長する作品になるとは予想していませんでした。知る人は知ってる、いわゆる『海外の俺たち』による日本風キャラのアニメでアクションはワリと中国系、CGが当初はMMDっぽかったのがその味はそのままで細部までかなり向上したものとなっています。
Vol.1〜3がビーコンアカデミー篇とすれば、今作からビーコンなき後のヘイブン(でしたっけ?)アカデミー篇の序章とも言う内容だと解釈しました。
お話の展開も見せるべき所は余す事なく、アクションからホノボノ、シリアスへと緩急も絶妙の展開で、3時間と言う長丁場を思わせない集中できる脚本は見事です。前作を楽しめた貴兄には今作も同様かソレ以上でありましょう。
ここからツッコミの感想ですが、実は3時間にも及ぶ内容の割に、それ程時間軸の進行がありません。Vol.3から冒頭のビーコン崩壊〜RWBYチーム分裂からそれぞれの群像をまとめていて、恐らく4人各キャラの同じ時間軸での別の地点場所の出来事、ソレがかなり創り込まれた濃い内容であるがゆえ時間を消費してしまった感があり、この辺はWEBアニメの連結であるが故の仕方ない部分かと思われます。とは言え、これ以上削げる部分はあまり無かった様な…
ソレを考えると、この後Vol.5、6、と続く道のりがまだまだ長そうですw もう少し各話細分して上映も出来たかもしれませんが、1800円(会員価格1200円でしたがw)でこのボリュームはお得感?もあり、何とも言い難いところ…
最後に、最大の欠点を挙げますと(作品には殆ど関係ないのですが)、上映館少なすぎ。コレ程の作品を全国たった6館でのみとは、サスガに都市部在住者の役得でしかなく残念な次第です。もっとも都市部在住ですらいい席を確保するのが難しい状態… 今後上映館が増える(リバイバル含め)事を期待したいところです。
3期までとは別物
ケレン味のあるアクションとシンプルで骨太なドラマに、日本風のキャラクターや学園ものというテイストを採用して人気を博したシリーズですが、メインスタッフの他界や離脱、使用するCGツールの変更(poser→Maya)などが相次ぎ、だいぶ作品の印象が変わってしまいました。
ケレン味のあるアクションは、重力や慣性無視のアメコミ風アクションへと劣化し、シンプルで骨太なドラマは、複数の謎と伏線で引っ張るエヴァ型ドラマへと変遷しています。「新しいものを見た!」という感動に誘われ本作のファンになった筈なのに、気がつけばどこかで見たような凡百な作品に変わり果てていた・・といってしまうのは言い過ぎ・・でしょうかね。
1-3期にもドラマに陰鬱な側面はありましたが、そこには色気のような、見るものを魅了する風情がありました。そういう点では、ローマンやニオのような、魅力のある悪役を用意できなかった事が響いているのかも知れません。
失ったスタッフはもう戻って来ないですし、現行スタッフがここから立て直す事を祈るばかりです。
vol.5へのステップとしてはまあまあ
衝撃展開のvol.3を受けて、登場人物たちの再生までのプロセスを描いており、その辺を丁寧に描写するのは良いと思うが、前作に比べて静的な作りになっている。エヴァで言えばQに当たる作品で、必要なステップだとは思うが、いかんせん3時間近くあるのに、本筋のストーリーがほとんど進行していないのは、いかがなものか。
エンタメ性は2と3にやや劣るが、それでも回を重ねるごとに巧みになっていく表現力は流石。次も勿論期待。
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