「【身勝手な男と心優しき男との不思議な友情の梯となった犬、トルーマン。】」しあわせな人生の選択 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【身勝手な男と心優しき男との不思議な友情の梯となった犬、トルーマン。】
ー最初に劇場で鑑賞した際には、感情移入が出来ずスペインの方々とは感性が違っているのかなと思った作品。-
・スペインで暮らすフリアン(リカルド・ダリン)の所にある日、カナダ在住の友人トマス(ハビエル・カマラ)が長い飛行機の旅を経て、やってくる。
ーどうも、フリアンは末期の肺がんに侵されており、トマスは遠路足を運んだようだ。ー
・最初に劇場で鑑賞した際には、フリアンの自分勝手な言動、行動
ー例えば、アムステルダムに住む息子ニコの誕生日を”日帰り”で祝いに行くと言い出し、飛行機代など全てトマスに払わせ、ノンアポで息子に会いに行くシーン。
しかも飛行機内でトマスはフリアンがニコに自分の深刻な病状を伝えていない事やノンアポであることを知り、フリアンに”忠告”するが、聞く耳を持たないフリアンの態度ー
などが、理解出来ずフリアンもフリアンだが、トマスも如何に親友とは言え、甘すぎるだろう・・、と思ったのが2年半前。
当然、レビューを書いてもいないし、当時の鑑賞メモを見ても良い感想はない。
・が、今回久しぶりに再鑑賞して、(大まかな感想は変わっていないが)、あるシーンの記憶が欠落していた。
その短いシーンとは、二人が久しぶりに交わした会話である。
【フリアンはトマスに”君は見返りを求めない。何も要求しない。”と語り、トマスはフリアンに”君は勇気がある。決して逃げ出さない”と語る。】
-成程。二人はお互いの気質を良く知り理解しあった上での関係性を持っていたのか・・。
それにしても、駄目だなあ。とても重要なシーンが記憶に残っていないとは・・・。前日、祇園で遊び過ぎたか? -
・フリアンは息子同様に可愛がっている愛犬で老犬の”TRUMAN:今作の映画の原題でもある、の貰い手をトマスと探すが、結局トマスに引き取ってもらうよう”勝手”に手配をする。緩やかに笑ってそれを受け入れるトマス。
<だが、矢張り大きく感想が変わった訳ではない。が、こういう友情の在り方もあるのかなと思った作品である。>
<2018年1月21日 京都シネマで鑑賞>
<2020年6月 別媒体にて再鑑賞>