「曲に合ってるかは分からない」ブルーハーツが聴こえる KinAさんの映画レビュー(感想・評価)
曲に合ってるかは分からない
ブルーハーツは中学のときにリンダリンダにハマったくらいでファンではないんだけど、豪華監督陣とキャストでのオムニバスってことで興味を持って観てみた。
『ハンマー(48億のブルース)』
東京03の角田がまんま角田ってかんじで笑えた。
女子高生二人との掛け合いが細かくて見事。ちょっと長めのコントのようだった。
ただ尾野真千子の役柄に終始イラついてしまった。
ライブシーンは良かった。よっちゃんイカをドラムのサッシンに乗せるくだりは好き笑
『人にやさしく』
6編の内、唯一普通に面白かった作品。
宇宙空間に放り出された不安感と投げやりになった人間のみっともなさ、ヒューマノイドの哀しさが激しいアクションと共にミシミシと身体伝わってきた。
短いので物足りなさやツッコミどころもまああるんだけど、普通にもっと予算入れて色々掘り下げて観てみたい気がする。
市原隼人のかっこよさに初めて気付けた。
『ラブレター』
斎藤工をスクリーンで観るのは初めてなのでちょっとワクワクしてた。
王道だけど面白そうだなーと思いきや、なんだかちゃっちかった笑
アホらしい設定と空気感は結構好きなので映画としての深みが欲しかったかも。
『少年の詩』
子役の男の子かわいい。演技上手いし。
手作りボンバー仮面に変身してショー中の新井浩文に殴りかかるのは、流れから予想通りとはいえかなり面白かった。
その後の観客のシラけぶりと健くん親子の笑顔がまたグッときた。
『ジョウネツノバラ』
永瀬正敏ってどうしてこうもヨレヨレのジャンパーコートが似合うんだろう。
台詞は一切なけれど、最愛の恋人を亡くした男の虚無感と恋人の死を認められない感情が伝わってきた。
暗闇に一筋の光差し込む中タバコを吸うシーンが好き。
ただ、ひたすらに退屈。ちょっとキツかった。
『1001のバイオリン』
ここに来て震災&原発ネタかよ!
動物に対する特別な愛情ってイマイチ理解できないし、トヨエツの考えも分からず正直つまらなかった。
ただ小池栄子と石井杏奈と三浦貴大の演技と、色々なシーンの写し方がすごく綺麗でかっこよくて、監督の名を見て納得。
ブルーハーツの曲が物語に合ってないように感じることもあったけどしょうがないのかな。
ブルーハーツがすごく好きな人はどう捉えるのか興味湧く。
6編ともテンポが良いわけではないので助長に感じたり微妙なこともあったけどこれはこれでアリかも。