ロスト・エモーションのレビュー・感想・評価
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【”人間の存在意義。”今作は人類の99.7%が滅びた感情を持たない人々が暮らす世界で恋に落ちる男女を描いた静謐で哀しく美しいSF映画である。】
■人類の99.7%が滅びた世界で、人間は感情を持たないように”設定”され、無機質な生活を送っている。
だが、一部には感情が芽生える人間が現れるが、彼らは”SOS”と呼ばれ、ステージ設定され、4になるとDENと呼ばれる施設に送り込まれるのであった。
そんな中、サイラス(ニコラス・ホルト)は窓の外を落ちて行く自殺者を見たニア(クリステン・スチュワート)が、唇を噛みしめ拳を握り感情を抑えようとする姿を見て、彼女に想いを寄せるようになり、徐々に二人は恋仲になって行くのである。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・人々が着る服は白で統一され、生活、仕事をする場所も白が基調である。温度感が無く、スタイリッシュな隔絶した世界が魅力的である。
・そんな中で暮らす人々の中には、感情を持ったベス(ジャッキー・ウィーヴァー)ジョナス(ガイ・ピアース)が、それを隠して生きている。
明らかになるとDENに送られるからである。DENはどうも、感情を持った人間が行くと自死する場所らしいのである。
・サイラスとニアが恋に落ち、抱き合うシーンは美しい。人間であれば恋に落ちるのは、当たり前の感情であるが、それをニコラス・ホルトとクリステン・スチュワートが喜びに満ちた表情で演じている。
・だが、或る日ニアに”受胎告知”がされるが、彼女は既にサイラスの子を身籠っていたのである。もう一か所、人間がいるとされる”半島”に逃げる事を二人は決断するが、サイラスは感情を消す”EMI療法”を施されるのである。
・そんな中、ベスとジョナスは身を挺してニアを助け、二人は”半島”を目指すのである。感情を失いつつあるサイラスだが、ニアの手を握りしめながら・・。
<今作は人類の99.7%が滅びた感情を持たない人々が暮らす世界で恋に落ちる男女を描いた静謐で哀しく映しいSF映画なのである。>
■作中、ピロートークでニコラス・ホルトとクリステン・スチュワートが幼い頃の話をするシーンがあるが、ニコラス・ホルトが”僕はぼっちゃりしていた。”と恥ずかしそうに話すのだが、「アバウト・ア・ボーイ」を観ると、ホントにポッチャリした小っちゃくて白くて可愛いニコラス・ホルトが見れますよ!
感情の起伏が大きいとしんどいので
誰かと抱きしめ合って、話がしたくなる・・
モノトーンからのグラデーション
美しくてファンタジー
どちらがいいのか
そうさぼくらはエイリアン
情熱は感情か
SF版ロミオとジュリエット
僕をあきらめないでくれ
お願いだ。
一夜明けると
愛していた、でも感じない。
それでも行く?
決めたことだから。
切なすぎる
クリスティンスチュワートはほぼすっぴん
性を感じない。
サイラスが無意識に手を触れてきた。
合わさった掌のラストに希望を感じさせ
途切れないBGMでエンドクレジットの流れが優しい気持ちにさせる。
感情のない世界だけに抑揚が無く中盤は眠い。
観たことあるメロドラマ
滅亡の危機に陥った人類は、遺伝子操作で感情のない人間を作る。
しかし不完全なので恋愛事件や自殺は起きる。
主人公の男(ニコラス・ホルト)女(クリステン・スチュワート)にも愛が生まれてしまうが・・・。
こんな話はよくあるので、俳優のファンの方むけかな。
SF 設定の恋愛映画
感情がコントロールされ、恋愛が禁止され、女性に受胎命令が下り生殖さえも管理された未来世界。人間本来の感情を発症し収容所に送られる恐怖を共有するなか、恋愛関係になる二人の映像が綺麗です。愛し合う関係になった二人は精神が安定し体調も良くなる。この映画はSF 映画でなく恋愛映画です。宇宙船もアクションも無いです。後半、二人は共同体から脱走を計画しますが、女性に受胎命令が下りピンチに。最終的には人間の本能が勝ると感じました。
感情が抑制され監視、管理された近未来を描いたSF映画 この手のディ...
ハリウッドとしては出色の作品
SF映画ではあるが、内容はラブストーリーだ。
世界観はユニークで、人類が最終戦争で全滅に近くなったのは、人間の感情が原因なのだという。そこで残った人間たちはゲノムを操作して感情のない人間だけの世界を作り出したという設定だ。
人間の精神活動は感情も理性も論理も直感も、それぞれが個別に存在しているわけではない。広大な無意識の空間に意識がぽっかりと浮んだり沈んだりしているのが人間の精神だ。感情だけが個別に浮かんでいるわけではない。遺伝子から感情だけを取り除くというのは無理のある設定で、とても映画など作れそうにないが、流石はハリウッドである。遺伝子みずからが失われた感情を取り戻そうとするはたらきを、SOSという病気であるという形で設定し、力わざで実写映画にしてしまった。
実は人間を不幸にするのは感情であるという考えかたは、ブッダの言葉の中にもある。「スッタニパータ」という本のなかでは、感情という言葉ではなく、執著と言っている。曰く、名前を付けるのがよくない。名前は愛情を生み、愛情は即ち執著である。執著は恐怖と不安を生む。色即是空、空即是色という般若心経の言葉のとおり、本来は無である筈のこの現世のヒトやモノに執著することが悟りを妨げる。
この映画にも、もしかしたら仏教的な思想の敷衍があったかもしれない。そう考えれば実験的な映画でもある。
昔、歌手から政治家になった中山千夏が、男女の愛情は即ち性欲であると、本のなかで喝破していた。この映画の中でのラブストーリーは、性欲からはじまる。ここにも映画のユニークな世界観が窺われる。そして生めよ増えよという、いわゆる人類の歴史であるパラノドライブに感情が繋がっていく。
穿った見方をすれば、リドリー・スコットは、突き詰めた未来が円を描いて人類のはじまりの種明かしになるというお得意の設定を、この映画でも表現したかったのではないか。そう考えると、主役のふたりがアダムとイブに思えてくる。
出演者は、感情を取り除かれたという困難な役柄を微妙な仕草や表情でよく演じていた。観賞直後は不思議な思いであったが、いろいろなシーンが印象に残り、忘れ難く蘇ってくる。
ハリウッドとしては久しぶりに出色の作品である。
切なすぎるラスト。〝感情”が持つ大切な意味とは。
【賛否両論チェック】
賛:〝感情”がない近未来の世界で、〝愛”という感情に目覚めた主人公達の葛藤を通して、人間性に対して〝感情”が持つ重要性を描いていくのが印象的。あまりにも切ないラストにも注目。
否:展開は非常に淡々と静かに進むので、思わず眠くなってしまいそう。
やはりこの作品の特筆すべきは、その意味深な世界観です。人類が争いをなくすために〝感情”を失うという選択肢を選び、同時に〝愛”を始めとする大切な感情もなくしてしまった世界。そんな世界で〝誰かを愛する”という感情に目覚めてしまった時、果たしてそれが本当に排除されるべきことなのか、主人公達の深い葛藤に、〝感情”が持つ大切な意味合いについて、思わず考えさせられてしまいます。そして何といっても、すれ違いがすれ違いを生む圧巻のラストも、切なすぎて思わず胸が締め付けられるようです。
ただ設定やストーリーはやや無理がある感もあり、かつご都合主義的でもあります。また、展開もかなり静かで淡々と進むので、興味を持って観ていても、気をつけないと眠くなってしまうかも知れません。
とはいえ、人間の大切な〝感情”というテーマについて踏み込んだ、ある意味異色ともいえるSF映画ですので、是非ご覧になってみて下さい。
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