ぼくらの亡命のレビュー・感想・評価

言いたい事はわかるんだけどねぇ。
「箱男」みたいなのかと思って見始めたら絵に描いたようなプロレタリア文学だった…
お金や教育が足りないと、自己肯定感やらアイデンティティやらをリセットしたくてもそのための選択肢が少なすぎて、現状打破以外頭になくなってこうなっちゃうんだろな。
須森隆文の怪演だけはなかなか見応えがあった。需要は限られるだろうが別作品で観てみたい（「若武者」に出てたか？）。

まともに働かず、繁華街から程近い林の中でテント暮らしをしている主人公が、街中で偶々見かけた美人局をさせられている女に惚れ一緒に逃避行する話。

最初は少しだけ説得力がありそうだったものの、主人公も女も薄っぺらで、特に主人公は中二病。もっと激情的な話なら良かったのに。

テンポも悪いしくどくどと説明調だし、30分ぐらい短ければね。