「小説を読むようなドキュメンタリー」オトトキ みやはらさんの映画レビュー(感想・評価)
小説を読むようなドキュメンタリー
まるでフィクションのような運命をたどる伝説的なバンドの、ある一年の物語。
所々に過去の写真や映像、音声、テロップなどの説明要素は挟まれるが、必要最低限と思えるシンプルさ。
しかしそれが逆に、各々の観客がそれぞれに「THE YELLOW MONKEYとはこういうバンドだ」と考えられる余白を残している。
最後に流れる主題歌は「外からなんて何もわからない」と優しく歌い上げる。
それは観客それぞれのバンド像を否定するものではなく、各々に各々の見方や考え方があっていい、と肯定しているようでもある。
観た後にふと、自分の人生も違う見方で振り返りたくなるような映画。
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