「哀しすぎる世界観。本当の人間らしさを問う、怪人達の物語。」東京喰種 トーキョーグール 映画コーディネーター・門倉カドさんの映画レビュー(感想・評価)
哀しすぎる世界観。本当の人間らしさを問う、怪人達の物語。
【賛否両論チェック】
賛:自身も半喰種になったことで、喰種の真の苦悩や葛藤を知った主人公が、それを理解することなく駆除しようとする人間達との戦いに身を投じていくまでの姿に、本当の意味での人間らしさを問われるようで、思わず考えさせられる。
否:かなりグロい殺害シーンが多いので、苦手な人は観られない。設定も結構無理があるほか、CG感満載のアクションシーンも好みは分かれそう。
人肉を喰らうことでしか生きられず、街に紛れて細々と暮らす異形の者達・喰種。その喰種の獲物になりかけたことがきっかけで、半分喰種になってしまった主人公・カネキが目の当たりにするのは、時に人間を喰らうことに苦悩しながらも、人間と同じように家族や仲間を持って暮らす、喰種の真の姿でした。
そんな喰種に対し、一分の理解も示すことなく、ただひたすらに憎み殺そうとする人間の姿も描かれ、果たしてどちらが人道的なのか、思わず考えさせられる部分も多いです。大泉洋さん演じる真戸が言い放つ、
「貴様らみたいな化け物が、生きたいと思うことが罪なのだ!!」
という言葉に、人間の愚かさが凝縮されているようで、思わずグサリと来ます。
かなりグロテスクな描写や、CGによる戦いのシーンも満載なので、好き嫌いはハッキリと分かれそうな作品です。原作好きな方は勿論、そうでない方も、是非チェックしてみて下さい。
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