「新たな獲物」罠 少女の誘惑 kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)
新たな獲物
仕事に行き詰って勃起不全。それだけではないんだろうけど、恋人ジョヨンとも上手くいかなくなっていたチョンミン。
ユミの入浴をのぞき見するチョンミン。背徳的で禁断の行為も厭わない、その方が脚本書きの仕事がはかどってるように思えるくらいだ。最初の連泊ではユミに惹かれるだけで、ソウルに戻り仕事を続ける勇気がもらえた。そして、新たな仕事のために再び山奥の民宿を訪れることになったチョンミン。逃した魚が意外にも大きく思えたため・・・
無口で意味不明の行動もとっていた民宿のオヤジ。頭は禿げ、相応な年齢だろうけど、ユミの父親だとは一切説明がない。やがてチョンミンはオヤジによって監禁され、性的奴隷のように扱われてたのだと認識するのだが、自分にも夢か現実かわからないほど官能的な施しを受けるようになっていく。
「私が好きなら、あの男を殺して」とさらに性的関係を強める二人。タイトル通り、罠なのだろうと感ずる展開ではあるが、もう後戻りはできない。しかし、ユミは知っていた。若い男がオヤジに殺されるだろうことを。
黒ヤギの乳を飲まされたときに罠は仕掛けられたのだろうか。ユミによって風呂場ののぞき見さえも仕組まれていた。どこまでもコケティッシュに柔らかに迫るところが男心をくすぐるのだ。のぞき見するという行為が道徳心を無くした男だと確信を持ったに違いない。猪猟に訪れる客も少なからずいるみたいだし、今までも何人もの男が犠牲になったのかもしれない。葦の群生する荒れ地に放置されたワゴン車。左手薬指に指輪をはめていたことから、埋められた死体はチョンミン。最終的にはオヤジが殺したのかユミが殺したのかもわからないが、イ・ユミという名も偽名で、スジンという新しい名でまた獲物がやってきた・・・終わり。