「妖艶で・・・でもエロでもない」ジェイド よしさんの映画レビュー(感想・評価)
妖艶で・・・でもエロでもない
富豪殺しを捜査する検事補が、元恋人を容疑者と知ったことから苦悩の捜査をする物語。
後に、「CSI:マイアミ」に出演するデヴィッド・カールソが主人公を演じるサスペンスです。元恋人を演じるリンダ・フィオレンティーノの妖艶さは秀逸ですね。ただ、それでも、エロに過度に偏らないストーリー展開は、個人的には好感です。
元恋人に対する不安を抱えながら捜査をする主人公。その焦燥感を上手に活写。特に、中盤のカーチェイスを秀逸でした。今の基準からいえば、決して派手ではありませんでしたが、サンフランシスコの坂道の疾走する2台の車。きしむフレームと中華街の喧噪が、検事補の焦りを良く現わしていました。
知事との絡みでポリティカルサスペンスを暗示、元恋人の夫との三角関係等も上手に絡めています。
難点をいえば、「犯人捜し」が少し脇に追いやられた印象。もう少し容疑者を並べて伏線が張れれば、ラストはもっと映えたようにも思います。
評価は標準にしました。
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