14の夜のレビュー・感想・評価
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14歳の性春
自分が14歳の頃って、一体どんなこと考えて生きてたかなぁと思い返してみても、さすがにここまでおっぱいのことばかり考えてはいなかったと思うのですが、でも何か分かると言うか、劇中のようにもしかして自分は一生女性のおっぱいを揉むことが出来ないんじゃないかとか、いろんな面で期待よりも漠然とした将来への不安を持って生きていたなぁと、懐かしい想いに駆られながら楽しませてもらいました。
そして同学年で自分よりもランクが下だと思っていた男に彼女がいて、もう当然ながらおっぱいを揉んでいると知ったあの時の劣等感と言ったらもうね・・・どんなに勉強が出来る人よりも、そっち方面へ秀でた人の方に嫉妬していた自分がいたことを、久しぶりに思い出してしまいました。
また80年代後半と言う舞台設定が良かったですね。
これは年齢を見ると足立監督の過ごした青春(性春)時代を描いたのでしょうか、私はほんの少し後の時代ですが、でも一応ネットも携帯もそれほど整ってない時代に青春時代を過ごしたので、今と違って簡単にネットで裸やAVを見れる時代ではなかったあの頃の悶々とした気持ちは物凄く分かるなぁと、思いっ切り共感しきりの2間弱でした。
まあ80年代後半の雰囲気が全篇に渡って出ていたかと言うと若干疑問な部分もありましたけど、あのレンタルビデオ店(懐かしいなぁ、ビデオテープ)の雰囲気は最高でしたね。
今と違っていろいろと不便でしたけど、あれはあれで楽しかったなと・・・カーテンの奥への憧れ、男なら一度は抱いた感情でしょう。
そんな悶々とした日々に、AV女優がサイン会に来て、夜12時を過ぎたらおっぱいを吸わせてくれる、有り得ないけど有り得ると信じたいイベントがあるとしたら・・・って、ある訳ないけど、そこに固執するストーリー展開は面白かったです、さすがにその日一日のドタバタ劇は詰め込み過ぎだった印象ですけど。
私だったらそのイベントに出向く様子を知人に見られたらと思うと、恥ずかしくて絶対行けないな(苦笑)
しかし、AV女優の名前がよくしまる今日子とは、薬師丸ひろ子&小泉今日子を連想させる、あまちゃんなネーミングが何とも絶妙でしたね。
タカシの友人達のキャラ設定も妙にリアルで良かったぁ(さすがにミツルはやり過ぎだけど)、タカシの親父のダメさ加減もタカシを漠然と不安な気持ちにさせる親父っぷりで、ナイスキャラでした、そしてさすがは光石研でした。
そんな親父が放つラストの一言がグサッと来るんですよね・・・何か自分に言われているようで。
それにしても、門脇麦が演じたタカシのお姉ちゃんが可愛そうだったなぁ・・・。
まあしかし、男に比べて女の成長は早い、タカシの幼馴染役の淺川梨奈が物凄い存在感でしたね、それは揉みたいよ!!
こんなしょうもない時代を経て、人はいつの間にか大人になっていくんですよねぇ・・・なかなか面白い性春映画でした。
80年代後半に生きたガキどものバカ話。
大好きな映画「百円の恋」の脚本家、
足立紳さんの監督デビュー作ということで、
期待して名作邦画の聖地テアトル新宿へ。
舞台は1987年の田舎町で、
性への妄想を膨らませる中学生たち。
街に一軒しかないビデオ屋に来る、
AV女優「よくしまる京子」
(多分薬師丸ひろ子と小泉今日子を足した、秀悦な名前!)
のおっぱいを吸わせてもらうために奮闘する、
一夜の青春劇だ。
お話は
「アメリカン・グラフィティ」や
「スタンドバイミー」のような、
オトナへの成長や存在意義やせつない友情など、
青春を定義するメッセージに期待してたけど、
繰りひろげられるのは、
80年代後半に生きたガキどもの「あるある」なお話。
ダメ親父と、エロ本と、ビデオ屋と、覗きと、暴走族....。
どっちかというと、グローイング・アップのようなバカ話だった。
「百円の恋」のような葛藤も、
大林監督「青春デンデケデケデケ」のようなノスタルジーも、
一切なし。(笑)
そこが、かなり残念だったかなぁ。
あと予算の関係かもしれないけど、
1987年のディテールが甘い。
ビデオ屋はよくできてたし、
ちゃりもリトラクタブルライトをよく探してきたけど、
台詞も車も町並みも現代感まるだし。
そこは「イニシエーションラブ」みたいに徹底しないと、
感情が入っていかない。
以外に大事なことだと思った。
主人公のタカシ含め
中学生たちはほぼ新人のようだけど、
演技はかなり頑張っていたなぁ。
この監督が多用する、
長回しカメラパンなシーンの
高いハードルも
しっかりこなしていたし、
難しいラストシーンの表現もよかった。
そして脇役が豪華でさすが。
タカシの父役の光石研さんは、やっぱりうまいなぁ。
姉役の門脇麦さんも、重要なシーンでの存在感がすごい。
濱田マリさんと稲川実代子さんも、渋い演技。
何もないストーリーも、救われた。
自分が中3のとき、
同級生がオンナとやって、
僕たちはそいつがめちゃオトナに見えたし、
自分たちは子供だと葛藤した。
リアルに生きててもそんなことがあるんだから、
映画はもっと語って欲しい。
少し大人になる夜
田舎の中学生が握手会に行く道中の話
期待以上の青春そして性春の物語だった。
中学生の頃、当時の不満や不安が呼び起される。家族に不満、仲間に不満、そして自分自身に不満だったあの頃、見ていてむず痒くなった。
1987年の夏、居ても立っても居られなくなって飛び出した夜の先にあるもの、そして朝が来たとき主人公は・・・
一夜の逃避は期せずして大人への一歩だったのかも知れない。
物語の期間は一日だし、近所を回るだけなのに物凄い冒険譚のようであった。中学生の夜はそれほどまでに非日常なのだ。
主人公と仲間たちが良かった、口だけの奴、クールぶってる奴、パシリ。不良にもオタクにもなれず、ただ見下して陰口を叩く。
自分にも心当たりがある、どの世代にもいるであろう中途半端野郎ども、本当に共感するところが多かった。
不自由ではないが不満ばかりの毎日、主人公の苛立ちと焦りが作品からにじみ出てくるようであった。
女子にはわからない男子の悩み、バカだなと彼らを笑えるのは、それを経験しているからではないだろうか。
全ての男子を経験した男性に見てもらいたい、笑いと感動の作品だ。
主人公たちの演技もなかなかだが、やはり脇を固める大人の俳優陣が出しゃばりすぎずにいい存在感をだしている点もよかった。
光石研の情けない演技は必見だし、理想のなりたくない大人代表をみごとに演じていた。
ビデオ屋も凄くよかった、チェーン店っだはない個人の店、ちょっと大人な雰囲気がなんとも懐かしい。あの独特の空間、居るだけで何だか少し大人になった気分のする空間の表現も素晴らしい。
個人的に主人公のかっこいい一面が知れるエピソードは正直グッと来た。ヒロインの不満もすごくわかる。青春だなぁとつくづく思わされた。
「私たちのハァハァ」と双璧をなす近年の青春ロードムービー、時代は変われど変わらないもの、今の子たちもこんな事で悩んでるだろうし、大人だって悩んでただろうと思うと少しほっこりする。
劇中セリフより
「お前がカッコ悪いのは、父さんのせいじゃないぞ」
周りを嘆いてばかりいると、いつの間にか自分も同類になってしまう
人の振り見て我が振り直せとはよく言ったもの、まずは自分を変える事からはじめればいい、踏み出す勇気が欲しいです。
中学生の一晩の出来事
観ているうちにおっぱいを揉めるかという不安と周りが出世しているのに...
こんな奴らもいたっけな
僕の中3とは違っていた。
中学3年生の夏休みは、そんなに女の子のことばっかり考えていただろうか。
とはいえ、映画のなかでも、女の子のことばっかり考えていたわけではなかった。
ヒエラルキーに悩むというのは、大人になってからもあるし、中学生にはかなり重いことではある。そこも描こうとした足立紳の意欲はかう。
行動の動機が、いまでいうヌードOKのグラビアアイドル「よくしまる今日子」のサイン会と、おっぱいを吸わせてくれるというイベント。
あまり共感できないところではある。そんなイベント、いかにもいかがわしい。
ただ、そこから始まるタカシ(犬飼直紀)の冒険がめっぽうおもしろい。
あの頃もいまも、中学3年生はもう少し進路のことを考えていると思うのだが。
あれは中学2年の頃…
うーん。
少しの勇気
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