「.」ザ・ボーイ 人形少年の館 瀬雨伊府 琴さんの映画レビュー(感想・評価)
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自宅にて鑑賞。古びた洋館を舞台にし、BGMが盛り立てるゴシック系のホラー。流れる様な情感高まるスムーズな導入部。L.コーハンの“グレタ・エバンス”の過去が徐々に明かされつつ屋敷の不可解で謎めいた出来事が続く中盤ややもたつく。出掛ける際の耳打ちが想起されるが、老夫婦の心中は何故そうするのかイマイチ解せず、ただ唐突にしか思えなかった。“コール”のB.ロブソンの登場から物語は一気に加速するが、人形共々“ブラームス”のキャラクターはもっと作り込むべきで中途半端な印象。不気味な雰囲気を愉しむべきか。60/100点。
・伏線にはなっているが、物語として余り際立たなかった
“ブラームス”のルール:
・客人を招いてはいけない
・人形の顔を覆ってはいけない
・食事は冷蔵で保管する事
・毎朝7時に起こす事
・平日には3時間勉強を教える事
・音楽は大音量でかける事
・人形を一人にしてはいけない
・庭の鼠捕りを掃除する事
・人形の食事を欠かさない事
・おやすみのキッスをする事
の10点。
・“マルコム”のR.エバンス、C.ファレルか若かりしB.ウィルスを彷彿させる甘いマスクの印象が残った。“ヒールシャー夫人”のD.ハードキャッスルが何とも不気味だったが、やはり一見可愛くも気味悪くも見える人形の出来が素晴らしかった。
・序盤、L.コーハンの“グレタ・エバンス”が初めての悪夢でうなされ起こされる際、白いシャツを着ているが、人形の涙を拭い屋根裏部屋を見付ける次のシーンではグレーの服に変わっていた。
・当初、タイトルは"In a Dark Place"で、“グレタ・エバンス”役はJ.レヴィになる予定だった。
・鑑賞日:2016年6月26日(日)