「傑作!」エブリバディ・ウォンツ・サム!! 世界はボクらの手の中に NIKKAさんの映画レビュー(感想・評価)
傑作!
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リンクレイターが天才だと改めて実感できる作品。
内容はアメリカ大学野球部寮に新入生として入ってきた主人公が、大学の授業が始まるまでの3日間を上級生同級生と共にバカ騒ぎして過ごすというもの。野球しているのはたぶん10分程度!
舞台となっている80年代の音楽やファッションもたまらない。
体操服にホットパンツをヒゲ面が堂々と着こなしている。たまならなくダサい。でもそこがいい。
この映画が他の青春映画と違うのは体育会系を中心に据えつつ大学を俯瞰的にとらえている点。パンクス、文科系、アート系、話の流れでいろんな人種のパーティを転々としていく野球部。
アウェーの雰囲気に最初は尻込みしつつも、結局は各地で最高に楽しんでる姿は体育会系を経験してない人たちにも好感を与えてくれると思う。サイコーだ!
パンクス、アート系のパーティは主人公がパイプ役になる為、感情移入しやすくなってるしね。
そして要所要所に理知的で意味深いメッセージをぶっこんでくるのはリンクレイターらしい。ただの刹那的な乱痴気映画にならず、見終わったともここまで余韻が残るのはこのリンクレイターらしさがあるからだと思う。
部員の一人が監督に呼ばれ大学を辞めることになる。
後日その彼が実は30歳で、それを隠して各地の大学野球部への入退部を繰り返している事実がわかったシーンは大爆笑した。
・・・が、同時に彼の気持ちに非常に共感してしまうのもまた事実なのだ。
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