「マルチバース・・・」ザ・フラッシュ カツベン二郎さんの映画レビュー(感想・評価)
マルチバース・・・
マルチバースという言い方ではなく、時空を歪め過去へ戻ると別の世界が発生するというのはパラレルワールドなど名称は違えど昔からある概念だが、近年ではマーベルが散々使っている設定にも関わらず、ライバルであるDCが追従するというのは正直言って残念だった。
確かにフラッシュの光速移動はマルチバースとの相性は良いし、DCはマーベル以上に歴史があり、過去にヒーローを演じた役者が多いのでそれを別ユニバースであるという説明は便利なのかも知れないが、脚本やアイデアが枯渇しているのかなと心配してしまう。
若いヒーローのやらかしによってマルチバースが発生し、先輩ヒーローが収束のためヘルプするという大筋も「スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム」と全く同じと言うのもいただけなかった。
一方、過去に戻る概念描写に過去DCヒーローを演じたクリストファー・リーブやヘレン・スレイターが出て来たのにはテンション爆上がりだったし、企画が頓挫したティム・バートン版のスーパーマン役でオファーされていたニコラス・ケイジがしれっとキメ顔で出て来た時はひっくり返ったw。
また「アース89」の世界ではBTTFの主演がマイケル・J・フォクスではなくエリック・ストルツという話も、確かに当初そういう話があった事を知るマニア達の心をくすぐる楽屋落ち的な設定にはついつい楽しんで観てしまった。
フラッシュを演じたエズラ・ミラーは思ったより上手にバリー・アレンの童貞感?みたいなピュアさを出せていたと思うし、素行不良で今後のキャリアを捨てることがない様にして欲しいと思う。
ガル・ガドットもう少し観たかった。