「フラッシュポイント、そして未来へ!」ザ・フラッシュ しゅうへいさんの映画レビュー(感想・評価)
フラッシュポイント、そして未来へ!
DCエクステンデッド・ユニバース第14作。
通常スクリーンで鑑賞(字幕)。
原作コミックは未読です。
冒頭からガッと心を掴まれた。フラッシュの超速アクションと他のヒーローたちの活躍を迫力のVFXで紡いでくれる。
バリーのキャラもユーモア満載で描き、ダブル・フラッシュの掛け合いはよく出来た漫才みたいに面白かったです。
ハリウッド大作のトレンドとなりつつある(もはやなっている?)マルチバース。正直食傷気味だし、本作もマルチバースを扱って過去のDC映画のキャラを客演させ往年のファンへサービスし、マルチバースならではのサプライズを仕掛けている「だけ」だと思っていました。それは大きな間違いでした。
泣きました。泣かされました。ちゃんとそこには「ストーリー」がありました。マルチバースの設定が単なるサプライズ製造装置のギミックに留まらず、物語にきちんと絡んでエモーショナルなドラマを生み出していました。
テーマも親子のドラマや自分自身との戦いと云ったパーソナルな部分を掘り下げていたからこそ、マルチバース設定が苦手な人にも訴求出来るとても普遍的なものとなっていたし、なんとも素晴らしく面白い脚本だと思いました。
バリーの下した決断はヒーローそのもの。ジャスティス・リーグは箱推しでしたが今日からフラッシュ単推しで(笑)。
DCUに向けてDCEUは本作で一応リセットとのこと。ゴタゴタには辟易しましたが、これなら今後に期待が持てる。
DCUの未来は明るいぞ!
[余談1]
フラッシュの単独作なのに客演ヒーローがビッグ過ぎて「ジャスティス・リーグ2」なのかと錯覚しそうでした。
[余談2]
スーパーガールの扱いが雑だな、と…。果たして必要だったのか疑問が残る。ゾッド将軍もスーパーガールを登場させるためだけの再登場に感じられ、マイケル・シャノンが再演について「納得がいっていない」旨の発言をしたのも分かる。
[余談3]
エンドクレジット前のシーンを観るに、「ザ・ブレイブ・アンド・ボールド」のバットマン役はまさかあの人…?
そもそもが、観るまで全く予想もしていなかったスーパー・サプライズ。黒歴史って言ってたじゃないか!(笑)。