「とにかく最高でした」ザ・フラッシュ regencyさんの映画レビュー(感想・評価)
とにかく最高でした
映画界でちょっとしたブームになったマルチバースが、ついにDCにも…と書くと、なんかMCUの二番煎じっぽく感じそうだが、そもそもフラッシュの単独主役作の企画段階で、TVドラマ版『フラッシュ』とクロスオーバーするのでは?とも云われていた(結局ドラマ版で実現したけど)。要するに光速で時空を超えられるフラッシュそのものが、マルチバース構想にはもってこいのキャラクターなのだ。主演のエズラ・ミラーの連発トラブルで公開が危ぶまれていたが、『バットガール』みたくお蔵入りされなかった事をまずは喜びたい。
閑話休題。
一足先に試写で観たが、結論から言うと「最高」。
映像の凄さは予想が付いていたが、それよりもウィットに富んだ対話シーンの多いこと。他のDCキャラよりも若者、しかも2人も登場するとあって喋りまくりで、オフビートなギャグも冴えわたる。マルチバースならではなマニアのツボを突いたメタネタも、映画好きにはたまらない。あの人物によるあのキャラが出てきた理由なんて、筋金入りのDCマニアじゃないと分からないんじゃ…
半人前のヒーローにはメンターが必要。本作ではバットマン=ブルース・ウェインがメンターになるわけだが、アプレンティスのフラッシュ=バリー・アレンも、時としてメンターに…というのがひねりが効いている。やはり「大いなる力を持つ者は、大いなる責任を伴う」のだ。
日本では、やはりマルチバースがポイントの『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』と同日公開。否が応でも比較されるだろうけど、比較しがいがあるというもの。
にしても、エンドクレジットが未完成状態での一般試写というのも、なかなか珍しいのでは。それを確かめる為にも、改めて劇場で、それもIMAXで確認してみたい。