「B級ケイジ全開」ペイ・ザ・ゴースト ハロウィンの生贄 ぐうたらさんの映画レビュー(感想・評価)
B級ケイジ全開
このところニコラス・ケイジの俳優としてのグレードが2ランクくらい引き下げられてしまった感が否めないが、それでも彼がスティーブン・セガールなどと根本的に違うのは、本作のようなダーク・ファンタジーもソツなくこなせる点に尽きるのだろう。
幼い子供がハロウィンの日に父親の眼の前で忽然と姿を消す。どうやら事態はハロウィンの起源と深い関わりがあるようで————。父親(ケイジ)がなぜか歴史学者だったり、子供を救うのに駆けずりまわったりと、過去のケイジ主演作が様々なところで思い起こされてやまないのはネタなのか。
きっと作り手はB級グルメ的に製作したのだろうけど、意外とケイジの演技がマジなのと、ハロウィンのカーニバル場面の作り込み、さらには薄気味悪い雰囲気の漂わせ方にもハッとさせられるところが多く、「B級」と「本気」が衝突する様々な箇所でボルテージが奇妙な形にビョンと跳ね上がる。それが成功か失敗か、感じ方は人それぞれだが、少なくとも気軽に観る分には適度に面白コワく楽しめる一作かと。
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