「素晴らしい歌声」AMY エイミー M hobbyさんの映画レビュー(感想・評価)
素晴らしい歌声
彼女が大活躍していたあの頃、私も同じロンドンにいて一度も生歌を聴かなかった事をとても後悔した。
若干27歳という若すぎる死に、当時は何があったのかと驚いたが、映画を観て、ここまで辛く苦しい状況の中彼女が生きていた事を知り胸が苦しくなった。
エンターテイメントという世界は、本当に過酷で、輝かしく美しい面の裏には壮絶な事実がある事も、一般人には想像し難い葛藤や苦しみがある事もこの映画で改めて知ることになった。
映画の中では、特別に誰が悪いという事は描かれてはいなかったけれど、観れば分かる。
また、エイミーのような才能溢れ、唯一無二のような人であっても、根本は私達と同じで、やはり愛情が全ての根源にあると感じた。
いくら彼女の功績が認められ讃えられたとしても、彼女自身が求めたものは、彼女自身の尊重と、本当に心から彼女を満たしてくれる愛情だったに違いない。ただ、その両方ともエイミーは手にする事ができなかった事が本当に悲しすぎる結末を引き起こしたと思う、、、
エイミーのことを損得なしに想って、大切にしてくれた友人へ、死んでしまう前日に電話で話す事ができたこと。彼女の憧れの存在であったトニーベネットとのデュエット。無理やり連れて行かれたコンサートでのエイミーの困惑する姿となんとも言えない表情。どのシーンも心にグッとくる場面でした。
エイミーは死んでしまったけれど、彼女の残した素晴らしい音楽はいつまでも生き続ける。
偶然にも、私はエイミーと同い年であったことを知る。
また、たまたま鑑賞した今日が彼女がこの世を去った命日であった事を映画で知る。
エイミー、天国であの素晴らしい歌声を響かせていることを祈っているよ