劇場公開日 2016年1月2日

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「幽霊も人間である」私はゴースト Minaさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5幽霊も人間である

2022年7月31日
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序盤ははっきり言って退屈だ。起床後、目玉焼きを食べ、買物に行き・・・という日常をただ観ているだけなのだから。だが、それが本作の大事な部分であり、しっかりと鑑賞するとより感情移入が出来る。「私はゴースト」というタイトル通り、彼女は自らの死を理解できず、この世に魂が残ったまま成仏できずに彷徨っている幽霊なのだ。浮遊霊だとか、そちらの類になるのだろう。我々からすると幽霊=怖いが出てくるが、幽霊だって元は一人の人間だ。皆それぞれに何かを抱えているのだ。

そんな主人公が霊媒師と交流をすることで色々と気付いていく物語なのだが、そこからがようやく面白くなってくる。「私はゴースト」の意味が最後に分かるのだが、意味を知ると奥が深いというかどこか切ない気持ちになる。
だが、ラスト15〜20分で出てくる「そいつ」がかなり強烈なインパクトを残す。スプラッタ程強いシーンでは無いが、血飛沫等の表現がだんだんと多くなる、いわゆる佳境の展開である。襲ってくるそいつの風貌なのだが・・・

白塗りの真っ裸

である。目の周りが黒く塗られたそいつが悪の元凶だが、そんなやつがドタバタ階段を降りて追いかけてきたら誰だってビビるし、もはや失禁ものである。この幽霊が幽霊にビビるシーンは中々シュールだった。目の周りが黒いという謎のパンダメイクもとてもインパクト大。そんなやつがブラブラさせながら裸で追いかけてきたら・・・なんて考えると夜も眠れない。

Mina