後妻業の女のレビュー・感想・評価
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後妻業と探偵の駆け引きにのめり込んだ
イオンシネマ港北ニュータウンで2016/08/29に鑑賞。
鉄壁を思われた後妻業の完全犯罪が探偵と弁護士の捜査でほころびだしていくところがスリリング。と思っていると探偵が怪しい行動をとりだしてどうなってしまうのかハラハラさせられた。後妻業VS竿師の戦いも面白かった。それなのに、最後の決着は何か消化不良でイマイチ。でも退屈する部分はほぼ無く、面白かった。
豪華俳優陣の演技が楽しめる佳作
豊川悦司から大竹しのぶ、津川雅彦、笑福亭鶴瓶や鶴光...豪華キャスト揃い踏みです。タイトルロールやエンドロールの作りが良い。2時間を超える長尺ながら、中盤過ぎまでストーリー展開も文句なし。しかしラストの山場がちょっと...。私には「このオチはどうかな?」と思いました。
グズさ加減が笑える
まあ、よくもこんなことを考えるって、思えるぐらい、人間のグズが、たくさん出てきて、ある意味笑えました。
最後に溜飲が下がる部分もあるけど、世の中、一筋縄ではいかない…。
笑えて、面白かったです。もう一度観ようとは思わないけど。
大阪弁
原作既読で鑑賞しました。原作では軽妙な大阪弁が作品全体の雰囲気をシニカルながらどこか恐ろしいものに仕上げていました。残念ながら映画では大阪弁の軽妙さは消え、どこか鬱陶しい台詞回しになっていたと思います。そして、テレビドラマのようなカット割りや構図は見ていて白けるだけでした。まあ、こんなもんと言えばこんなもんなのかも知れませんがもう少しどうにかなったのではと感じてしまいました。舞台の女王、大竹しのぶを上手く扱える映画監督っているんでしょかね。
ビッチ大竹、ヨゴレトヨエツ素晴らしい( ̄▽ ̄)
最初そんなに乗り気じゃない感じで鑑賞に臨みましたが、冒頭の大竹しのぶのツイストからのタイトルクレジットで一気に掴まれました。その後も彼女のビッチっぷりは見事で、そこに絡むトヨエツの胡散臭さや、他の豪華キャストすべてがハマっている演技が物語にドライブ感を与えてます。
扱っているテーマが重いにもかかわらず最後まで笑えてしまうし、エロいとこもちゃんとエロくなってるし、これは大人が楽しめる傑作ではないでしょうか!
怪獣映画は楽しい。
怪獣、大竹しのぶが所狭しと暴れまわる。
そのあまりの逞しさとしぶとさに
最後はもう好きにしてと匙を投げてしまう。
私は、あのキャラクターを
そうやって受け入れてしまった。
チャーミングなのだ。
大人がポップコーン片手に楽しく観るのに、申し分ないのではないでしょうか。
甘い蜜にはボロがある
ある中年女と結婚した金持ち老人たちが次々と死亡。
女は、男を騙しては遺産を我が物にする“後妻業の女”だった…!
似たような事件がまだ記憶に新しい気もするけど、原作小説は事件の起こる前に出版されたとか。
偶然とは言え、それを知るとただでは笑えない…いや、やっぱり笑える。
今年6月に公開された「日本で一番悪い奴ら」同様、シリアスにやったらそれはそれは重くて後味悪い作品になってた筈。
ブラック・コメディ仕立てはただエンタメ作品として見易いだけじゃなく、男と女の安っぽい愛、金、欲など卑しい人間模様をチクチク突っ付くのに最適。
滑稽が、一番皮肉たっぷり。
何と言っても、豪華実力派たちによる掛け合い!
これだけでも一見の価値あり!
しおらしさの化けの皮を被った後妻業・小夜子の腹黒さ。さながら大竹しのぶショー!
負けないくらいの豊川悦司演じる結婚相談所所長の胡散臭さも絶品!
二人を徹底的に調べる探偵。真っ当な人物かと思いきや、毒には毒を。永瀬正敏が見事。
六平直政、伊武雅刀、津川雅彦、笑福亭鶴瓶…小夜子の“獲物”たち。中でも、鶴瓶師匠が一癖あり。
比較的若いキャストの中では、遺族の気の強い次女、尾野真千子。大竹しのぶとの取っ組み合いシーンは強烈!
どうも映画では精彩に欠けていた鶴橋康夫監督だが、会心の一作!
このキャスティングや題材から新藤兼人はたまた今村昌平風だなぁと思っていたのだが、これを機にその路線で攻めていっては!?
小夜子の周りで夫が次々と死んでいく。
普通に考えなくても怪しい。
小夜子と裏でプロデュースする結婚相談所長の一連の共犯は、法を盾にしているから鉄壁のように見えて、実際は叩けば幾らでもボロが出る安直なもの。
周りも皆、金や欲で盲目になっていただけ。
小夜子は確かに怪物みたいな女。でも、本当に欲しいものには手が届かない。直接的ではないにせよ、ちょいちょいの描写で哀しさを滲ませる。
キレ者に見えて、危うくなると金で解決しようとしたり、性欲に走る所長も実は小心者。
騙された男たちも、何故小夜子にコロッと引っ掛かったのか。(今風に言えば“欲求を抑えられなかった”って事なんだろうけど(笑))
人間って可笑しい。
男と女の関係って可笑しい。
人間って哀れ。
男と女の関係って哀れ。
笑えるから余計に身に染みる。
オチもまさしくそう。
人によっては中途半端に感じるかもしれないが、個人的には気に入った。
散々悪事を働いた二人の末路なんて、いちいち説明しなくても分かる。
TVドラマや漫画の映画化、アニメなどに埋もれてなかなかヒット作が生まれない“大人向けの良質作”。
初夏には「64」がヒットしたが、そちらよりずっと面白かった!
(何かのバラエティー番組で、主演女優の元夫が「怖くて見れへん」と言ってたのがウケた)
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