「鑑賞してしまった責任をとってくれ」死霊高校 相楽 かぐらさんの映画レビュー(感想・評価)
鑑賞してしまった責任をとってくれ
原題の方がいい。
原題である「gallows」とは、「絞首台」という意味。
これは演劇部の演目「絞首台」のことであり、このホラー映画のテーマそのもの。
本作では、20年前の1993年でこの演目中に事故が発生する話から始まる。
そこでまず「生まれた年じゃん、勘弁してよ…」という身近な年にゲンナリ。
ファイファーというヒロインを演じる女子生徒により、この演目が20年ぶりに復活。
その主役に選ばれてしまったのは、アメリカ部のファイファーに好意を持つ青年。
演劇を小ばかにしながら、彼を撮影するのが親友のライアン。
物語の前半では正にスクールカーストの構図がみられる。
ところが結局唆されて、演劇をぶち壊しにすることに決めた彼らに悲劇が襲う。
幽霊だからなんでもありきな恐怖だけど、パッケージ写真には完全に騙されたね。
「いつになったら・・・、そっちかーい!!」と内心突っ込んでしまった。
手持ちカメラのPOVだからブレブレだし、逃げる時には何が何だかわからないし、というところで、『パラノーマル・アクティビティ』よりは恐怖度は落ちるのではないだろうか。
それに悪霊にどう料理されるのか恐怖な作品が多いけれど、本作では一択。
もちろん「絞首」でございます。
配役的には女の子は美人で男の子はイケメンという、ビジュアル的には問題のない作品。
物語は伏線がいっぱいあるのかな?と思わせるが、そういうわけでもない。
ただネタバレアウトな作品ではあると思うし、自分はこういうラストは想像していなかったため、なかなか良かったと思う。
本当は★3.5にしようかと思ったが、訳って★2に変更。
というのも、本作は「実際に起きた心霊現象を盛り込んでいる」ということを知ったから。
自分は肝試しは絶対アウトという考え方の持ち主のため、こういうあちらの世界の方々を刺激する行動とかは本当にいただけない。
ましてや、知らずに鑑賞した自分にはどう責任をとっていただけるのだろうか。
このことを知った時には、本当に気分がよくなかった。
二度と観ない。
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2015年 オカルト系ホラー映画 スクールカースト 高校生 隔離された空間 幽霊 POV モキュメンタリー作品 衝撃のラスト