「.」インシディアス 序章 瀬雨伊府 琴さんの映画レビュー(感想・評価)
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自宅で鑑賞。シリーズ三作目にしてL.ワネルがメガホンを執り、本作では(共同)製作に回った焦らしまくる今迄のJ.ワンとは違うテイストを感じた。時折、飛び上がる演出有。シリーズのお馴染み、T.フィッツパトリックの“黒衣の花嫁”との物理的な攻防が初めて描かれる。最近ちらほら見掛けるL.シェイの“エリーズ・レイニア”が出てもピンッと来ず、監督自ら演じる“スペックス”とA.サンプソンの“タッカー”のコミカルなコンビを見てシリーズを想起する。でも何と云ってもラストカットにシリーズの“顔”が控えていた。70/100点。
・原題"Insidious: Chapter 3"。一作目をリンクし補間する二作目に対し、シリーズのレギュラー陣が顔を揃える事になる出逢いを描く、一作目を遡る数年前と云う「序章」。終盤、畳み掛けるが如く物語が進展し、一気にクライマクッスへ突入する。観終った後、廊下や部屋、通り等の奥や片隅につい眼が行ってしまう。
・よく見るとL.シェイ演じる“エリーズ・レイニア”の"Book of Seeing"内の左頁に『ソウ』シリーズ('04~'10)のお馴染み、“ビリー”のスケッチが見てとれる。そして彼女の飼い犬の名は“ウォーレン”である──『死霊館('13)』でも描かれた謂わずと知れた実在するウォーレン夫妻に由来する。
・S.スコットの“クイン・ブレナー”がベッドでノックの遣り取りをするシーン、読んでいた本はA.バージェスの『時計じかけのオレンジ』である。亦、序盤に受けるオーディションを審査する役でJ.ワンが出ている。
・“ショーン”、“クイン”、“アレックス”の“ブレナー”一家が住む建物は、『バタフライルーム('12)』でも使われた同じロケ地を使ったらしい。
・鑑賞日:2016年2月13日(土)