劇場公開日 2015年12月12日

「まずは現物をみてみなくっちゃ!」創造と神秘のサグラダ・ファミリア りゃんひささんの映画レビュー(感想・評価)

2.5まずは現物をみてみなくっちゃ!

2015年12月14日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

スペインのバルセロナ、アントニ・ガウディが構想し、着工から130年を超えても未完成の大聖堂サグラダ・ファミリア。
その内部に迫ったドキュメンタリー『創造と神秘のサグラダ・ファミリア』、映画は、ガウディの構想と、それが時を経てどのように実現してきたか、これまでの経緯を描いていきます。
荘厳壮麗な三つ正面ファサードはキリストの生誕と受難と栄光を描き、生命の神秘を表した内装で、すべてのひとを受け容れる教会を夢見たわけです。
それらを丹念に写しとり、関係者の証言を交えて描いていきます。

でもでも、なんだか、つまらない。
サグラダ・ファミリアの物量というか質感というかそんなものが伝わってこないのです。

はたと気づいたのは、これは、現物を観たひと向けの映画ではありますまい、ということ。
現物を観たひとならば、あぁこんなところにこんな工夫が・・・とか、あの凝った様式はこれこれこういうことかぁ・・・とか、こんなすごい建物はあと100年かかるだろうと思っていたけど最近の技術はお手軽に作っちゃうんだなぁ・・・とか、そんなことを思うのでしょう。
でも、一度も現物を観ていない身にとっては、「あっ、そう」「ふーん」でした。

そういえば1980年代に勅使河原宏が監督した『アントニー・ガウディー』というドキュメンタリーがあり未見なのだけれど、そっちを見てみたくなりました。

りゃんひさ