劇場公開日 2015年5月1日

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「駆け引きと信頼の狭間で。20代こそ観るべき“人間力”の教科書」フォーカス 平野翠@事業家集団さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0 駆け引きと信頼の狭間で。20代こそ観るべき“人間力”の教科書

2025年8月7日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

興奮

知的

ドキドキ

ウィル・スミス主演の『フォーカス』は、ただの詐欺師映画じゃない。
この作品が描いているのは、“言葉ではないコミュニケーション”の本質と、信頼と裏切りの境界線だと思う。
巧みな話術、視線、間合い、空気の読み合い——
詐欺の世界で必要とされるスキルは、実は現実のビジネスや人間関係でも必要なものばかり。特に、まだ社会経験の浅い20代にとっては、コミュニケーションの奥深さや怖さを痛感させられる映画になるはずだ。

この映画を観ながら、自分が普段どれだけ「伝えること」や「見抜く力」に無頓着だったかを思い知らされた。言葉を交わさなくても信頼を築けるか?
あるいは、どこからが“嘘”で、どこまでが“演技”なのか?

そして何より、愛や友情といった感情さえも、駆け引きの中で揺らいでしまう人間の弱さ。
20代のうちにこの作品に触れることで、「コミュニケーション=言葉だけじゃない」と気づけるのは大きい。

スタイリッシュな映像とテンポの良い展開に惹きつけられつつも、観終わったあとはちょっと自分の人間関係を見直したくなる、そんな映画だった。

平野翠@事業家集団
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