「ディーブ」ディーブ ryoさんの映画レビュー(感想・評価)
ディーブ
砂漠の空気そのものが物語を語る映画。第一次世界大戦期のアラビアで、少年ディーブが兄とともに英国将校を案内する旅に同行するのだが、ここで描かれるのは「世界の残酷さを初めて目の当たりにする少年」だ。
少年の視点で描かれるからこそ、全てがリアルで生々しく感じられる。
まず何よりも映像が本当に素晴らしく、金色に染まる砂丘の陰影が見事。
外の世界を知らなかった少年が、生きるために“自分の足で歩くしかない”と悟る、その変化が胸に迫った。静かながら、見応えのある映画だった。
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