人生スイッチのレビュー・感想・評価
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最高のブッラクユーモア
今年最高の映画に出会えました.
オムニバス形式で異なる怒りの形を痛快に表現しています.
男同士の喧嘩,世間のバッシングに怯える夫妻,修羅場の新婚夫婦など異なる場面を短時間で切り替えることにより飽きずに楽しむことができます.
一番印象に残ったのは,『ヒーローになるために』です.
爆破解体工の父親が娘の誕生日に起きた些細な駐車違反から,人生が崩壊していくのがあらすじとなります.
まず,ビルの解体に成功するシーンから始まりますが,この爆破スキルを駐車違反の怒りに対してどう使用するのかドキドキしながら見ることができますし,題名の「ヒーロー」とは何なのかということを終始期待させられます.
社会人なら誰でも経験する社会の不条理を泥臭くありながらも吹き飛ばすことでヒーローとなった父親の姿にある種の爽快感を覚えます.
映画の出来はもちろんのことながら,邦訳も妙手であり,最高の短編になっていました.
他の話もブラックユーモアに溢れており,かつてスヌーピーを楽しんだ身としては,非常に面白い作品でした.
1回で6回美味しい映画といえます.
苦しみの先にある気持ち良さ
ブラックコメディ短編集
ブラックなユーモアに富んだ6つの短編物語。普段生活してて、こんなことしたくても出来ないだろうという妄想を映像化したような作品。
最初の、飛行機に自分の憎む人全員を乗客にし、ジャックし、最後は両親のいるうちに突っ込む話「しかえし」と、ウエイトレスの仇が店に来店し、ウエイトレスではなく、厨房のおばちゃんが仇を晴らしてしまう「おもてなし」が好きだった。
沸点低い人は端から見てる分には面白い
2015/08/19、109シネマズ川崎で鑑賞。
各エピソードの主人公たちはみな沸点が低くて身近にいたら迷惑だろうなと思いつつ、旗から見る分にはこんな面白い人いないよね。
エピソード1,2のおかえしとおもてなしはあまりひねりがなくていまいちでしたが、
3のエンスト沸点の低い二人のちょっとした交通トラブルからとんでもない結末になるというw
4の愚息は登場人物がみんなクズで、人を轢き殺した息子の代わりに使用人に罪をかぶせようとした父親がまともに見えてくるw
5のヒーローになるためには日本で警察のひどい取り締まりにあった経験がある人なら共感できるかも。
6のHAPPY WEDDINGは結婚式早々の壮大な夫婦げんかですね。まさに夫婦げんかは犬も喰わない的なラストで面白かった。
最後の最後で度胆を抜かれる作品。
日常の延長線上。
何気ない選択が平穏な人生を決定的に狂わせる。
そんな状況に直面した人々の顛末を描いたオムニバス作品。
「1:おかえし」「2:おもてなし」は正直微妙。
面白くない訳ではないですが。
設定の粗さ、共感のし難さもありイマイチ。
これが残り4編続くのか…と少々不安でしたが。
「3:エンスト」から徐々にエンジンが。
常識が通じない粗暴な人物との対峙を通して。
朱に交われば赤くなる主人公。
複数回の立場逆転の末、迎える或る帰結。
その間抜けさに思わず笑いが漏れました。
「4:ヒーローになるために」「5:愚息」は登場人物がグッと増えて。
間抜けで不毛な争いがより多面的に描かれる。
扱われるテーマの新鮮味は薄いですが一方で理解/共感し易く。
派手では無いですが普通に面白いブラックコメディー作品に。
この流れを組む形で着地する…と思いきや。
「6:HAPPY WEDDING」でやってくれた。
これまでバットを短めに持ちコツコツと当ててきたが。
最後の最期で大振り。
しかもキチンと当ててガツンと飛ばしている。
これまでの編では無かったハイテンションかつスピーディな展開。
「エッ!?」と驚き、「エェ。。」と絶句。
畳み掛け、畳み掛け続けて迎える或る帰結の小気味良さ。
絵面の間抜けさも相まって明暗入り混じった笑いが絶えませんでした。
最後の最後で度胆を抜かれる本作。
昔懐かしの映画「バカヤロー!」シリーズに似ている気がします。
その類型だとしたら出演俳優の“格”みたいなものが分かると更に楽しめるのだと思いますが、知らずとも十分楽しめる作品でした。
オススメです。
これはスゴイ
オープニングのエピソードが「良くこんなの考えたな」ってアイデアなんだけど、短く終わって、「これからどうなんの?」と思ったら短編集だったんだよ。
どの短編も面白くてね。「えー、いきなりその展開ありなの?」っていうのが説明もなく入ってくるんだけど、爽快なの。ラストも落としきってるのもあるし、投げっぱなしのもあるんだけど、いずれにせよカタルシスがあるね。
で、だいたい傾向がつかめたところで、これがトリになんだろなっていう《HAPPY WEDDING》が始まって、これまた面白い展開で転がってくんだけど「ラストは無茶苦茶やりおるから、どんなんになるんだろ」て待ってたの。待ってたらさ。
ラスト予想外されて感動したわ。少し涙出た。
ここまで無茶苦茶やってきて、最後にこれをもってくるって、この監督は人を食ってるよなあ、そしてそれがうまくはまってる。観て損ないよ。
同じ穴のムジナ
爽快!!
激混みでした!
『ブラックユーモア』。日本人の“ユーモア“と海外の“ユーモア”は違うかも
6つの短編からなる映画。人生の様々な出来事を描いています。第67回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品、第87回アカデミー賞外国語映画賞ノミネート。アルゼンチンの歴代興行収入第1位。
PG12指定も納得です。ブラックです。良いだけブラックです。“ブラックユーモア”と言われることもあるようなので、笑いがあるのかと思ったらだいぶ違います。日本人の思う“ユーモア”と、海外の“ユーモア”にはだいぶ乖離がありますね。
私は嫌いじゃないです。私は好きなのは、第1話ですかね。タイトルが出てくる前の作品ですが、非常にブラック。9.11や、今年3月24日のジャーマンウイングス9525便墜落事故を念頭に置くと、ぶっちゃけトンデモ無い内容(結末)なんですが、そこに至る過程と言うか、その事態を招いた元々の原因の所がなんとも可笑しいです。
日本のサラリーマンにもありそうな話が第4話。仕事に入れ込み過ぎて、奥さんとの関係が悪くなり、それと同時並行に色々不運な事(駐車違反とか)も起きるなんてね・・・。これはわかりやすかったですね。
それと、最後の第6話も中々不思議。いやぁ、怖いです。それと、要するに和解したということ?男女の仲は、他人には理解不能ですね。
原題の直訳は『野生の物語』。ソッチの方が良かったかも。
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