人生スイッチのレビュー・感想・評価
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沸点低い人は端から見てる分には面白い
2015/08/19、109シネマズ川崎で鑑賞。
各エピソードの主人公たちはみな沸点が低くて身近にいたら迷惑だろうなと思いつつ、旗から見る分にはこんな面白い人いないよね。
エピソード1,2のおかえしとおもてなしはあまりひねりがなくていまいちでしたが、
3のエンスト沸点の低い二人のちょっとした交通トラブルからとんでもない結末になるというw
4の愚息は登場人物がみんなクズで、人を轢き殺した息子の代わりに使用人に罪をかぶせようとした父親がまともに見えてくるw
5のヒーローになるためには日本で警察のひどい取り締まりにあった経験がある人なら共感できるかも。
6のHAPPY WEDDINGは結婚式早々の壮大な夫婦げんかですね。まさに夫婦げんかは犬も喰わない的なラストで面白かった。
最後の最後で度胆を抜かれる作品。
日常の延長線上。
何気ない選択が平穏な人生を決定的に狂わせる。
そんな状況に直面した人々の顛末を描いたオムニバス作品。
「1:おかえし」「2:おもてなし」は正直微妙。
面白くない訳ではないですが。
設定の粗さ、共感のし難さもありイマイチ。
これが残り4編続くのか…と少々不安でしたが。
「3:エンスト」から徐々にエンジンが。
常識が通じない粗暴な人物との対峙を通して。
朱に交われば赤くなる主人公。
複数回の立場逆転の末、迎える或る帰結。
その間抜けさに思わず笑いが漏れました。
「4:ヒーローになるために」「5:愚息」は登場人物がグッと増えて。
間抜けで不毛な争いがより多面的に描かれる。
扱われるテーマの新鮮味は薄いですが一方で理解/共感し易く。
派手では無いですが普通に面白いブラックコメディー作品に。
この流れを組む形で着地する…と思いきや。
「6:HAPPY WEDDING」でやってくれた。
これまでバットを短めに持ちコツコツと当ててきたが。
最後の最期で大振り。
しかもキチンと当ててガツンと飛ばしている。
これまでの編では無かったハイテンションかつスピーディな展開。
「エッ!?」と驚き、「エェ。。」と絶句。
畳み掛け、畳み掛け続けて迎える或る帰結の小気味良さ。
絵面の間抜けさも相まって明暗入り混じった笑いが絶えませんでした。
最後の最後で度胆を抜かれる本作。
昔懐かしの映画「バカヤロー!」シリーズに似ている気がします。
その類型だとしたら出演俳優の“格”みたいなものが分かると更に楽しめるのだと思いますが、知らずとも十分楽しめる作品でした。
オススメです。
これはスゴイ
オープニングのエピソードが「良くこんなの考えたな」ってアイデアなんだけど、短く終わって、「これからどうなんの?」と思ったら短編集だったんだよ。
どの短編も面白くてね。「えー、いきなりその展開ありなの?」っていうのが説明もなく入ってくるんだけど、爽快なの。ラストも落としきってるのもあるし、投げっぱなしのもあるんだけど、いずれにせよカタルシスがあるね。
で、だいたい傾向がつかめたところで、これがトリになんだろなっていう《HAPPY WEDDING》が始まって、これまた面白い展開で転がってくんだけど「ラストは無茶苦茶やりおるから、どんなんになるんだろ」て待ってたの。待ってたらさ。
ラスト予想外されて感動したわ。少し涙出た。
ここまで無茶苦茶やってきて、最後にこれをもってくるって、この監督は人を食ってるよなあ、そしてそれがうまくはまってる。観て損ないよ。
同じ穴のムジナ
爽快!!
激混みでした!
『ブラックユーモア』。日本人の“ユーモア“と海外の“ユーモア”は違うかも
6つの短編からなる映画。人生の様々な出来事を描いています。第67回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品、第87回アカデミー賞外国語映画賞ノミネート。アルゼンチンの歴代興行収入第1位。
PG12指定も納得です。ブラックです。良いだけブラックです。“ブラックユーモア”と言われることもあるようなので、笑いがあるのかと思ったらだいぶ違います。日本人の思う“ユーモア”と、海外の“ユーモア”にはだいぶ乖離がありますね。
私は嫌いじゃないです。私は好きなのは、第1話ですかね。タイトルが出てくる前の作品ですが、非常にブラック。9.11や、今年3月24日のジャーマンウイングス9525便墜落事故を念頭に置くと、ぶっちゃけトンデモ無い内容(結末)なんですが、そこに至る過程と言うか、その事態を招いた元々の原因の所がなんとも可笑しいです。
日本のサラリーマンにもありそうな話が第4話。仕事に入れ込み過ぎて、奥さんとの関係が悪くなり、それと同時並行に色々不運な事(駐車違反とか)も起きるなんてね・・・。これはわかりやすかったですね。
それと、最後の第6話も中々不思議。いやぁ、怖いです。それと、要するに和解したということ?男女の仲は、他人には理解不能ですね。
原題の直訳は『野生の物語』。ソッチの方が良かったかも。
ええっ! そうくるんだ
突き抜けてて笑える
人間てば。
『人生スイッチ』タイトル通り、生きていく上で岐路を決めるようなスイッチのようなものが存在するとしたらそのスイッチによって幸なのか不幸なのか、様々な物語を通して人生の悲劇喜劇、人の欲深さ、憎しみ、執著心…などを描いている映画だと思った。
共感できるかと言われればなかなか素直に頷けない部分はあったけど(実際感動を誘うような内容の物はないので…)共感し難いかと思うけど、人間誰しも抱く感情を多少なりとも大袈裟ではあるが上手いこと捉えて描いていたと思う。
その人間の滑稽さだったり人間の持つ理性を失った感情をデフォルメして、上手く一つ一つの物語に纏めたなぁと思う。
少し間延びしてしまう時間もあったが、全体的には満足して見終えました。
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