「すべてが映画的」オルエットの方へ ONIさんの映画レビュー(感想・評価)
すべてが映画的
何かを間違って観に来てしまったカップルが途中退席したくらい何もないようで何でもある。何でもあって何もない、という160分の映画。
しかしこれだけ映画的な道具立てがある中で馬というのはそれだけで超映画的なんだな、と思った。というか、フランスのバカンスはすべてが映画的ということになるのか。海辺の別荘。女友達。サンオイル。ヨット。釣り。魚。料理。そこに馬。
もうスタンダードスクリーンを窓のように眺めているだけなのだけど、馬鹿騒ぎのはじまりと終わりという時間を体感させる。ラストのパリに戻ってのシークエンスをみて、あ、アルフォンソキュアロンは確実にこれを観てるな、と思った。
コメントする