「小学生の描いた他愛ない絵日記を観ているような」オルエットの方へ ねこたまさんの映画レビュー(感想・評価)
小学生の描いた他愛ない絵日記を観ているような
中々面白い。
フランス西部のヴァンデ県(コタンタン半島の南側付け根。日本で言うところのノルマンディー半島)のビーチにある別荘でヴァカンス(9月の三週間だけど)を過ごすパリのOL3人のお話し。
3人娘が色恋を多少含めてはしゃいで過ごす(と言ってもかなり健全なんだけど)だけのお話しです。エンディングも、バカンス後の気だるさが残るだけの感じ。
バカンス前のパリでのプロローグとバカンス後のエピローグを含めて、1日毎に話を区切っていて、まるで小学生の描いた他愛ない絵日記を観ているようです。
「今日は1日、海釣りをしました」とか「今日は、親切なおじさんに鰻を沢山貰いました」とか、「今日は海が冷たいので、ビーチで日光浴して過ごしました」とか、断片的に物語は進展していきます。
日毎の割合は均等ではなくて、割愛される日や数秒間で終わる日もあれば、数十分の日もありました。
私には、3人娘の区別がほとんどつかなくてそれには参ったけれど、お話しの理解に影響はほとんどなかった。
私の夏休みは、パンパンに膨張した期待を胸に始まって、とても楽しく過ごすけれど、いつの間にか軽い失望を味わいながら、いつも中途半端に終わってしまう。最高に盛り上がったまま終わるハッピーな夏休みって無いのです。
この映画を観ていると、人生って結局はそんなものだよなーって思います。
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