「持たざる者の暴走」FRANK フランク nick2014さんの映画レビュー(感想・評価)
持たざる者の暴走
フランクがスクリーンに映った瞬間のあまりの異質さに思わず噴き出した。あの造形はゆるきゃら「にしこくん」に近いものがあると思う。
コミカルなシーンは中盤まで続き何度も笑ってしまったがレコーディングが終わると雰囲気が一変し「持たざる者・主人公」の暴走がはじまる。嫉妬、憧れ、自己顕示欲、孤独、主人公の気持ちがよくわかり本当に痛々しい。親友に、クラスメートに、同僚に、あるいは芸能人に、誰もが何かしら抱いたことがあるであろう気持ちだと思う。どうやっても自分が誰かに成り代わることなんてできないなのに諦められずにもがいてしまう。
そして主人公の暴走があれほど輝いていたフランクを壊していく。
ため息がでるほどの不穏さ。
笑えるけれどずしりとくる作品でした。
その他心に残るポイント
・フランクのタンクトップ姿
・マイクの挿し位置
・怒って全力で追っかけてくるフランク
・10円ハゲ
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