「派手<杜撰。」ミュータント・タートルズ 三遊亭大ピンチさんの映画レビュー(感想・評価)
派手<杜撰。
「ミュータントタートルズ」見ました。
ミーガン・フォックスですか?彼女は随分と大人になりましたね。トランスフォーマーの時のビッチ感がなくなってる。
タートルズですね。原作とか諸々見たことありません。まず製作・マイケルベイだけあって、そりゃ派手なアクションと、センスのない脚本。あんな脚本でよく映画撮る気になったもんだ。ヒロインと亀の繋がりの無理やりさは、もはや潔ささえ感じる。
総じてスパイダーマンとトランスフォーマーを足したような仕上がりだが、最新VFXを駆使したアクションのゴチャゴチャ感はトランスフォーマーのそれとは比較にならないほどヒドイ。とくに雪山を滑り降りるシーンは、カメラが近いし角度がコロコロ変わるしで気持ち悪くなりそう。あれが最新だとか凄いのかとかは分からないけど、賛否が分かれるのではないでしょうか。
マイケルベイの前作トランスフォーマー4の150分の尺に関して詰め込みすぎと批判したが、今作はその反省なのか100分程にシェイプアップされてる。こんな事を言うと頑張ったマイケルベイに怒られそうだが、今回は削りすぎ。話の超展開にスピード感があるというレベルではなく、ついて行けない。ワガママ言ってすいません(._.)マイケルベイにとって映画とは、派手で楽しけりゃ内容なんか関係ないというスタンスなんでしょう。
やっぱりマイケルベイに内容の濃さを求めるのは酷。なだけに、やっぱりキャラクターの良さは上手く引き出せてる。なんで悪党を討伐するのかとか曖昧だったり、薄いっちゃ薄い。だけどタートルズ4人の絡みのみは素直に面白いし、あの仲の良さによる軽口の掛け合いは今作になくてはならない。途中で亀がブルース・ウェインの真似をするが、タートルズが本当にあんな根暗だったらこの作品は成立しない。
これ実はマイケルベイは製作担当で、監督はジョナサンリーベスマンなんですね。といっても99%マイケルベイの映画。無心で見れば楽しめるのか知らないけど、マイケルベイ絡みじゃ危なっかしくて無心じゃいられないでしょ。リーベスマンさんの「世界侵略:ロサンゼルス決戦」はすごく好きな映画だったので、もっと彼の味が見たかったなー。この感じだと2つも3つも続編を作りそうだけど、全く期待ができない。