「謎めいた南アフリカ。」ケープタウン mg599さんの映画レビュー(感想・評価)
謎めいた南アフリカ。
フランスにはまだまだ未知の才能が眠っているようである。
ジェローム・サル監督。どうやらスリラーやノワールに才能を発揮する監督のようだ。
ひとりの若い女性が殺害される。撲殺。
現場には、近頃子どもの失踪に関わりのある薬物があった。
アリ(フォレスト・ウィテカー)は黒人。南アフリカにおいて黒人であることはそれだけでなんらかの意味をもつ。
ブライアン(オーランド・ブルーム)は白人でありながら、やはりアパルトヘイトとは無縁でいられない。
捜査をしていくなかで、ある売人組織とぶつかり、さらにそのバックの存在もちらちらし始める。
この捜査の過程で捜査員をひとり失う。
南アフリカという国が抱えるなにものか。それが映画全体を覆っていて、単純なスリラーとして観ることができなかった。
存在を知ったときから何か引っかかっていて、ずっと気になっていた。観てよかった。
秀作である。
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