物置のピアノのレビュー・感想・評価
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『風評被害』って、同調圧力をかけないで♥『毒だ』と感じるのも自由。
武重校長への卒業作品と言った作品なのだろう。旧国営放送の朝ドラの延長の様な話。
設定が全く出鱈目だと感じる。
物置に置いたピアノから想像する事は、調律は正確なのか?だと思うが。
震災後一年目、ピアノが無事で、何故物置にピアノを入れる羽目になったが理解出来ない。35分でその訳が分かるが、何故『そうた』が死んでしまったのか?が今度は理解出来ない。そして、こんな物置でピアノは無事だったのか?と家まで無事?って、リアリズムに欠けると思うが。『桃栗三年』って、まだ一年目でしょ!?
農地解放の喜びを重ねるなんて、武重さんの作りそうな話。要は『楢山節考』と同じ。呼吸器外で緊急入院しなければならない様なジジイに、タバコなんか吸わせるなって言いたいね。だから、
『PLAN75』なんて平気で考える様な奴が出てくる。
風評被害って言う被害は、誰に被害を及ぼすのか?それをはっきりせねばならない。
賢明に頑張って生きる少女の話。と言うよりも、もう少し賢明になってもらいたいそんな話である。何故売れないか?高いからで『病気になるならない』を考えるのは、消費者の自由。
また、この映画では、彼らの言う風評被害は払拭出来ないと思うが。
たまりに溜まりきった冷却水を『薄めて』海に放出すると言う。『薄めて』って?
風評被害ってまた言うんだろうね。賢明に生きている姿と言うよりも、軽佻浮薄で天真爛漫なボジティブさに圧倒される。そして、面倒くさい姉妹の話で、亡くなった『そうた』は跡取り長男って事か?
パッヘルベルのカノンって姉妹の絆を取り戻す二重奏って事だろうが、ベタ過ぎる。
そして、最後にこう言った映画の常套手段。日本古来のお祭りでごまかす。復興はお祭り?!あと、中途半端に宮本輝の『螢川』を模倣してもらいたくないね。
アメリカザリガニは外来種であり、自然とは言い難い。このままでは、美しい日本は沈没すると思う。
残念な一家
「物置のピアノ」というタイトルから、3.11の悲しい物語と勝手に妄想してしまった。
先生のピアノが大好きだった生徒たちが津波で壊れたピアノが淋しく物置に放置されてるのを悲しんで皆でピアノを修理復元、今は亡き先生を忍ぶといったノスタルジー・ドラマ・・・。
ところがどっこいメインストーリーは姉妹の根深い対抗心、明らかに子育てに疎い両親、認知症の祖父などおよそ残念としか言いようのない家族の日常が淡々と描かれる。
ピアノが物置に追いやられたのは姉の歪んだ心故、妹もピアノを愛していたのだからそれを思えば普通の親なら部屋に残していたでしょう、こんな偏愛は納得しがたい、おまけに追い打ちを掛けるように火事まで起こすプロットは何たる非道、ピアノに罪は無いでしょう。
あの震災の爪痕がところどころ散りばめられるが、幼い弟の死因は震災でなく姉や祖父たちの心配りの欠如、多少トラウマにはなっているようだが逃げているようにしか描けていない。
心を閉ざした少女が好意を寄せるトランぺッターの少年、出会いと祭りのデート、そして別れはベタな青春ドラマ。唯一感情移入できるのはこの少年くらい、あとは残念な人達の品評会、特に姉と教師の描き方が誇張されていて腹立たしい。盛り上げの見せ場は演奏会、それにしても被災者を励ますコンサート企画なら何が受けるか演目位事前に調べるでしょう。
この稚拙で不可思議な脚本だがプロジェクトのホームページを読んで納得、震災の一年前から町おこしの映画として企画されていたそうだ、道半ばであの震災でとん挫したが、一層思いを強くし震災関係を被せる復興への応援映画として復活したそうだ。劇中でも風評被害への嘆きが描かれる、被災地を支援しようと言うメッセージは伝わりましたが、なんともちぐはぐな青春ドラマでした。
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