小野寺の弟・小野寺の姉のレビュー・感想・評価
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絆の強さは、二人きりで生きてきた証し。
三度、泣いた。
全編に満ち満ちている、姉弟の優しさと思い遣る心。
溢れ出る涙は、朝露のようにすがすがしいものだった。
お姉さんとの同居を嫌って弟から去った元カノ。
二人の絆が強過ぎて、入り込む隙が無いと感じたのかもしれない。
でも……
早計だったのでは?
あのお姉さんなら、きっと自分から出て行ったよ。
因みに、涙した三場面は……
姉が自分の歯にコンプレックスを抱く原因となった自転車の二人乗りシーン。
級友から揶揄されようとも弟からもらったお弁当箱を使い続けた事実を、二十数年経って弟が知ることになったシーン。
帰宅した弟が、振られた姉の嗚咽を聞いて、玄関に戻り声高な「ただいま」と共に自分の帰りを知らせるシーン。
そして、何事も無かったように一階に下りて来る姉。
この姉弟のように、私は独り善がりでない思い遣りを持ち合わせているかな?
見返りの無い優しさを、私は享受しているかな?
より子の号泣に、涙した。
ラストのより子が凄く可哀そうで、浅野が非常に残酷な男性に見えた。より子 が自室で思いッきし号泣するのも無理はない。絵本作家の岡野。「ありがとう の香り」の入浴剤を作ってくれと催促する酒井。進の恋愛の後押しをする河 田、何かとより子に男が出来ないか気を揉む眼鏡店の夫妻。そして平松先生。 みんな小野寺姉弟と程良い距離感でした。
クスクスそしてジーン終わってホンワカオーラに包まれて
何かこのキャストの妙に魅かれて観てみました。小さい頃からの思い出話から始まって良い年の不器用な姉弟が一緒に暮らしている平凡な日常。でも平凡に思われてても色んな出来事、心の痛みと思いやりと擦れ違いと優しさとが全体に散りばめられてる。小さな笑いのツボも全体に特に前半に散りばめられ、後半に温かく切ない感動のツボが散りばめられてクスッときてウルッとなって何とも温かい真綿に包まれたような気持ちで帰路につける映画でした。
皆が優しい、そして片桐はいりが切なくて、向井理が優しい、最強の姉弟コンビ。ヒロインも天使のように可愛い。姉の思い人は良い人だけど天然。また会いたい、この小野寺の弟と姉に!
ほっこり
爽やかな感じに成る映画
より子さんに幸あれ。弟は大丈夫でしょう。
この映画はオチなしヤマなしでも多分楽しいはずとおもってたのですが、結構オチもヤマもあったと思います(当社比)かなり、よかったです。予想よりずっとよかったです。
私にも弟がおり、小野寺きょうだいの雰囲気にきょうだいあるあるを感じたりしました。
ええ、姉というものは勝手なもので!
ゲームだのでは堂々とズルをして無理やり勝ちます。弟は負けてくれるんですよね。
小ネタが色々面白いです。
ボラギノールが一番面白かったです!次点がブリーフで!
絵本作家の彼女のくだりが若干胡散臭いと思いました。地を這ってクンクンしてる人にわざわざ声をかける人があんな美人とか、ありえへーん!てなもんです。でも、それはすぐに忘れます。
弟はもてないわけではなさそうでしたね、シスコンで常に寝癖があるだけで、調香師ってことは理系男子ですしきっと修士もってるし、恋愛市場ではいい物件です。なんせかせ隠しきれない美貌の向井理ですしね。
おっとりした感じがよく出てて、イケメン感薄めで良かったです。チェックのガウンが可愛かった。あれはきっと姉の趣味w
弟の過去や恋も良かったです。傲慢さに気づくところが良かったと思いました。
ま、弟は見目麗しいし、これからますます男盛りだし、ほっといても恋しますね。
さて、この映画は、より子さんパートが素晴らしかったです。
より子さんだけの時は会釈もせえへんのに、ミッチーがきたらぶりっこしやがるいけすかねぇ若い女の子がでてきますが、この若い子の意地悪にも大人の態度を貫き、店長と奥さんの悪気がないからタチが悪い系のセクハラにも終始大人の態度です。人間が出来てます。
仕事も家のことも大変だったでしょうが、楽しく過ごしてきたんだろうと思われる女性です。言い間違いに笑いの神が降りてる先生が言うように、「どこを(に)出しても恥ずかしくない」人です。
でも男性ウケする容姿には恵まれず、40歳の今、独身彼氏なしの様子です。
そんなより子さんがミッチー扮するアサノさんに片思いをし、私なんてと思う気持ちをを振り切ってがんばってみよう!とするのですが…
※以下思いっきりネタバレ
より子さんが昔好きだった同級生の不愉快な発言に、悔しまぎれに弟を年下の彼氏と偽るより子さん。
親しげな同級生だけど言動は悪気がないようで多分に含まれている、より子さんをバカにしたものばかりです。
だからより子さんは悔しかったんです。
多分子供の頃からそうで、彼だけでなく多くの同級生に同じ扱いをされ、そんな環境の中で自分から変顔をしたり道化に徹して笑いをとることで、傷ついていることを誤魔化していたんです、きっとずっと。
このより子さんの辛さは本当によくわかります。
私がまさに10代の頃にそうだったからです。
何とか面倒くさい同級生夫婦を追い返せると思ったら、恩師にアッサリ弟だってバラされてしまい、これはまぁ先生悪くないんですけど、より子さん、死にたい気持ちだったろうなぁと、切なかったです。
変色した歯のくだり、容姿へのコンプレックスから自信が持てないという話と先生の励まし、そして、多分弟が元カノとダメになった理由を薄々知ってたのではなかろうかと思われます。そんな諸々を抱えた上で踏み出そうとした恋。
でもダメだったんです。ミッチーのおたんこなす!でもミッチーの前では気丈さを貫くより子さん。
呆然と帰宅し、嗚咽するシーン、その嗚咽を聞いてしまう弟。
その後のやりとりが、素晴らしく、泣いてしまいました。本当によかった。
優しい弟、愛おしい姉。お互いにとって、恋人なんかよりずっと得難く大切な人だと思う。その関係はほんとうに貴重だからね。ふつうのきょうだいはそんなええもんちゃうもん。
より子さんには、この失恋でさらに臆病になるかもしれないけど、次にいいなってゆう人に出会ったら、どうか諦めないで欲しいです。
希望は捨てないでいたらいいことあるかもしれません。曲がり角の先には何があるかわからないのですから。
お互い、頑張りましょうね。
より子さんの幸せを祈っています。
架空の人物に斯様に語りかけるのは相当イタいと承知していますが、語りかけずにはおれないのです。すみません。
そんな訳で、より子さんにずぶずぶ感情移入しながら見ました。
他にもチャーミングな点はいっぱいありましたが、流石に長くなったんでやめときます。
最後にムロツヨシが最高だったことは言い添えておきたいと思います!
はいり詐欺。
本当の〝優しさ”って何だろう。ヒントをくれる姉弟愛。
【賛否両論チェック】
賛:自分に自信を持てないために、後一歩が踏み出せない不器用な主人公達の姿を、コミカルかつ切なく描く。
否:結構シュールな笑いが多いので、好みに合わないと全然笑えないかも。
好きな人が出来ても、自分に自信が持てない。そんな時に、家族としてお互いのことを想うが故に、ついつい思ってもいないような言動をとってしまう。そしてそんな自分に、ますます自信をなくしてしまう。進とより子の不器用すぎる姿が、とっても切なく描かれています。そのもどかしいくらい不器用な様子に、思わず感情移入してしまう人も多いはず。進の助言を基に、劇中で薫が作る絵本のストーリーも、本編の内容を上手く象徴しているような内容で、考えさせられます。
「自分が良かれと思ってした〝優しさ”が、逆に相手を傷つけてしまうこともある。」
というのは、まさにこの映画にピッタリな表現だと思います。
片想いに苦しんでいる方は勿論、大切な家族とケンカ中の方や、自分に自信の持てない方など、いろんな悩みの処方せんになりそうな作品です。シュールな笑いのシーンもあるので、若干その辺の好みは分かれるかとは思いますが、是非この作品で癒されて下さい。
姉弟愛の物語
TIGER&bunnyで脚本を務めた方の初監督作品、ということで見に行きました。
前半は仲の良すぎる姉弟に
「なぜこんなに仲がいいのか?」と思いましたが、
後半の姉の入院あたりから見入ってしまいました。
片桐はいりのお姉さん、弟の幸せを一生懸命に応援し、その姿がどこか滑稽。でもとても優しい姉を真剣に応援したくなります。
彼女自身が報われることはないんだけれど。
自分そっちのけで他人のために尽くすのに報われないあたり、TIGER&bunnyの虎徹とダブりました。
こういうキャラクターが好きなんでしょうね。
全体的に優しく少し笑えて、なかなか良い作品です。
でも最後は二人とも幸せになって欲しかったなあ。
しあわせ。
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