「恋愛映画としてみるべき」トランセンデンス モテラドさんの映画レビュー(感想・評価)
恋愛映画としてみるべき
SF要素は刺身のつまです。
これはネットにアップロードしたウィル博士の人格が本人であるということを証明する過程の話で、SFメインで見に行くと肩透かしをくらいます。実際に肩透かしを食らっている人が多いようですね。
そういうのはスターウォーズやトランスフォーマーががっつりやっているんですがね・・・
序盤、モーガンフリーマン扮するジョセフがPINNに「自我を証明できるか?」と問うと「難しい質問ですね。あなたはできますか?」と答えた。
数年後、アップロードされたウィルを見て同じ質問をするとそっくりそのままPINNと同じ回答をしたのでこれはウィルを偽ったPINNだと強く思っていました。
-生命倫理や人工知能の発展への恐怖-
単純な問題ではないが突き詰めることに概ね賛成。それが原因で滅べばそれはそれで運命だと思う。(それを阻止しようとして過激派組織団体がいるんですが・・・)
途中、「あなたは神を創ろうとしているのですか?」という問いにウィルは「人間はいつだってそうしてきたでしょ?」と答えてなるほどと思いました。
というのも人間の医療行為そのものも運命に反すると主張する人もいると聞いたことがあるので。
しかし、結局は(現代は民主的な世の中なので)世論が決めることだと思います。絶対善、絶対悪など存在しないのです。
もっというと人間の感情が決める。(エゴといっていいのかもしれません)
今作は世論というより軍隊を導入(=アメリカ)の反対でウィルの破壊を企てたことになりますが。
端的にいうとウィルは結局、エブリンの願いを聞き入れ過激派達が作ったウィルスを受け入れ自らを破壊をすることによりウィル本人であると証明しました。
先のウィルスによって世界はネットが使えなくなってしまうのですが世界の一切のネットワークを使えなくする位ならうまく共存するべきだろ・・・と思ってしまいました。
最後にウィルの作ったナノロボットが作用して水がきれいに浄化されるシーン(地球すべてが浄化されることを示唆している)ですべてはエブリンの願いの為だったということが分かり涙腺が緩んでしまいました。(エブリンも科学者で地球をきれいにしたいという願いがあった)