「ガ〇パに愛を籠めて…(笑)」THE NEXT GENERATION パトレイバー 第3章 syu32さんの映画レビュー(感想・評価)
ガ〇パに愛を籠めて…(笑)
「THE NEXT GENERATION‐パトレイバー‐」シリーズ第3作。
第4話「野良犬たちの午後」と、第5話「大怪獣現わる 前編」の同時上映。
第4話は明と佑馬、山崎が遭遇したコンビニ立て籠もり事件に、特車二課が立ち向かうアクション編となっています。タイトルは完全に「狼たちの午後」のパロディですねぇ…(笑)
ロシア警察からの研修生として、特車二課に配属されたカーシャの超絶アクションが堪能できました。AK-47を使った鮮やかなアクションに痺れました。銃器や爆弾の扱いに精通し、突入作戦の要となるなど、三代目隊員たちの中では一番できる人です(笑)
レイバーは突入時の囮として使用され、マシンガンに蜂の巣にされます。ロボット物なのにロボットが主役じゃないなんて、さすが「パトレイバー」です(笑)
立て籠もり犯のひとりである蜂野一郎は、第10話にも再登場する因縁のキャラクターです。凶悪テロリスト振りが本作から発揮されていました。
第5話はなんと怪獣物。アニメシリーズや劇場版で、怪獣が登場するストーリーがいくつかあるので別に違和感はありませんでした。特撮ファンなので個人的には大歓喜!
しかもマニアックなことに、日活が唯一製作した怪獣映画「大巨獣ガッパ」へのリスペクトに溢れていました! 舞台も熱海。出て来る怪獣も河童のような容姿をしていて、頭だけ海面に姿を現します。
怪獣を観光資源として利用しようと画策する熱海市長や、怪獣の生態を探る女性海洋学者など、魅力的なサブキャラクターが大勢登場しました。
慰安旅行で当地を訪れていた特車二課が管轄の枠を越えて、怪獣退治に乗り出すことになります。しかしそこはスチャラカな彼らなので、半分バカンスが延長になった感覚でいるから笑えます。
シリーズ唯一の前・後編のスケールの大きなストーリーです。怪獣映画のパロディーや王道を詰め込みつつも、押井守のことなので、少し変化球を加えた味付けになっているところが観逃せないポイントです。
総じて過去の名作への尊敬と愛に溢れた2作品となっています。
後々、サンテレビやKBS京都で第4話だけ放送されていました。