「異邦人」トランストリップ 津次郎さんの映画レビュー(感想・評価)
異邦人
なぜ、こんなことになるのかが、よくわからないが、ジュノーテンプルがうまいので、成り立っていると思う。
強烈に拡がりつづける齟齬の映画。
立地も携帯がつながらない異界だが、ことばも分からず。
ことば以上に、人がわからない。
すべてが裏目に出て、行き違い、気まずくなる。
世界は渋滞し、麻痺してゆく。
スリラーだがホラーともいえる。
いろいろ常軌を逸しているのだが、まあまあと、懐柔されるような感じ。真剣な質問をしたら、気にすることないんじゃないですかと無用な楽観を呈してくる質問箱の住人──みたいな。粗野と冷淡と無関心にさらされ孤立してゆく常識人。神経を逆なでするマイケルセラ、無神経なエミリーブラウニング。巧みに嫌悪をもよおさせる登場人物たち。なんだっけこれ。そうだテラスハウスだ。
面白かった。
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