銀の匙 Silver Spoonのレビュー・感想・評価
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淡々としていて盛り上がりに…
酪農学校ドキュメンタリーを見せられているようでした。酪農の世界に興味があれば新鮮な気持ちで見られるんでしょうが、それは映画じゃなくてドキュメンタリーでいいよなあ。と思うと、映画という一物語としての出来映えという点では盛り上がりに欠けていると言わざるを得ないです。
因みに原作も読んでいますが、原作=絵と実写=実物では、やはりリアルさが違うんで、なんかドキュメンタリーっぽくなるんですかね。
NHKでも見ている気分になりました。
原作は色んなエピソードが詰まっていて徐々に主人公が成長する、その過程を楽しむ側面があるので、連続ドラマにした方がいいのかなあとも思いました。
因みに、観た後の感動はありませんでした。
動物の命を頂くこと。とても大切なテーマであり、もう少しオーバーに表...
農業高校の青春
もうちょっと深みがあるのかなぁと期待していたが、農業高校の表面的なところしか表現出来ていなかった気がする。でもこれはこれで面白かった。そして、離農なんかの事象は、『北の国から』を思い出させる。
題名となる『銀の匙』の扱いも雑だったかな。もっと高校や寮等で浸透したシンボル的なものにした方が良かったかも。最後に馬の名前として登場するけど、劇中そんなに大きく取り上げて無かったよな。また主人公と親の関係も中途半端だった。
ヒロインの娘は、土屋太鳳かなと思って観てたら、広瀬アリスだった。ネットでさらに調べていたら、最近のリアルゴールドのチアリーダーのCMも土屋太鳳かと思っていたけど、これも広瀬アリスだった。本当に二人似てるな。
最後に、原作のキャラを踏襲しているのかどうか知らないが、吹石一恵のキャラ設定は不自然でイマイチ。
何これ……?
原作ファンなので、とりあえず観てみるか、と、過度な期待はしないで観たけど、予想以上に期待外れ。
いきなり重い場面から始まっておきながら、説明不足だし、その伏線も回収できていないから、何だったのアレ?感覚が半端ない。とにかく重要なエピソードがことごとく省かれてるから、成長物語にもなっていないし、何故この流れで八軒があんな自信満々?な違和感がスゴイ。原作読んでない人はもっと奇妙に感じるんじゃないかなぁ。
級友や先生方は、ビジュアルの部分では頑張ってると思うけど、それだけ。原作の個性豊かなキャラクター、誰ひとり活かしていない。あんな扱いなら「ふくぶちょー」必要ないんじゃ……? 八軒の親でさえ、登場しなくても良かったんじゃ……と思う。
わざとなんだろうけど、原作と少しずつ変えているのが、ことごとくマイナス。例えば、牛乳ぶちまけとバイト料のエピソード、台詞を言わせる人物をわざわざ変えた意味がわからん。原作の方がはるかに伝わってくる。まぁ、キャラ設定が甘いから、同じ人に言わせても同じだっただろうけど。
映画の尺にあの原作を纏めようとするから無理があるのは分かる。原作で伝わってくる様々なメッセージのうち、いくつかを取り出して強く伝えようとしたんだろうけど、それなら原作ものじゃなくてオリジナルでやれば?って思う。トサツ場シーンなんか、あんなに強くする必要ないじゃん。
ちゃんと笑えるシーンがいくつかは在ったので、それだけが救い。
原作知らない人の中には、わりと高評価の人もいるみたいなので、これを機に原作を読んでほしい、と思う。それだけ。
●経済動物とのつきあい方
意外とグッときた。なかなか深い。
原作読んでない者勝ちか。
経済動物。なるほど。
商売上はそう割り切るしかない。
情をかけるとロクなことがない。
どう折り合いをつけるか。
一方、人は逃げ道のない経済動物とは違う。
生きるための逃げは、あり。
逃げた先で、どうするか。
北海道開拓民の血。
「外国の言い伝えでは、銀の匙をもって生まれた子は、生涯、食うに困らない。」
「そうか。農家は食いっぱぐれないですもんね」
「そう願いたいもんですね」
深い。
農家の倅と、将来像が描けない主人公。
逆にいえば、将来は自分次第で自由に描ける。
なかなか刺さるセリフといい展開だっただけに、ラストが残念。
校長先生はなぜ、銀のスプーンでなく、わざわざ匙と言い換えたんだろ。
ここだけズレた。尺がなかったんだろか。
主役やベテランはもちろん、脇をかためる市川知宏、安田カナの存在感。
彼らの今後が楽しみだ。
あなどっていた
空気が美味しそう
60点
考えること
私は八軒のように高校への進学を決めなかった。むしろ真逆。
八軒は突然放り投げられた環境でさまざまな経験を積み、様々な感情とかいろんなものを学ぶ。とてもうらやましい。
それくらいの柔軟性が自分にもほしいし、もっと自分と見つめあっていろんなことをやってみてこれからの人生の糧にしたいと強く思った。
農業高校を扱っている作品とだけあって、確かに経済動物との線引きだったり、実際に私たちが生きていくために食べているものだったりと食に関するテーマでも見れる面白い作品だと思った。
けれど、全体的にメインとなっていたのは八軒含む高校生たちの悩みなどだったのかなぁと思う。
同世代の私が見ると今、ちょうどこんな気持ちかもしれないと気づかせてくれる。自分と向き合い、外の世界と向き合いながら自分の生きる道を見つける私たちにぴったりの作品である。
個人的に、自分も寮住まいなので主演の中島健人君が寮の中でクロックスを履いていることにはなぜか感動と興奮をしていたし、なによりご飯がおいしそうでうらやましい。
命をもらっている
経済動物とペットの線引きは難しい
酪農の現実を、ユーモラスな青春像を通して知る
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