「最低最悪な映画」MONSTERZ モンスターズ Bar 道真さんの映画レビュー(感想・評価)
最低最悪な映画
これほどにどうしようもなくつまらなく頭の悪い映画はない。全てにおいてどうしようもなくクズすぎる。
まずキャラクターの性格や能力の設定が全くもって定まっていない。
主人公の「自身の目で見た人の動きは操れる」と言う、物語上もっとも軸になる設定がぶれぶれ。
例えばある場面では主人公が人を操っている最中に目を閉じたり、また視線を伏せたり、時に暗闇になったり、眩しさから目を閉じたり、物陰に隠れる必要が生じた場合はそれまで操っていた人たちは途中で操られが止まるのに、特に終盤になってくるとコンサートホールでの客やそこで多くの警察に囲まれた際、幾度も客や警察から目をそらす事があってもその客や警察達は操られ続けている事になっている。
またライバルである「シュウイチ」を排除しようとするが、本気で殺したいのかそうでないのかが全く判然としない行動ばかりを主人公は行う。かと言ってそこに様々な葛藤があるのかと思わせるほどのバックグラウンドやストーリー展開があるわけでもない。
止まったり操られている役者たちの下手な演技も相まって、終始のめり込む事が出来ず、冷ややかな状態で鑑賞させられてしまう映画でした。
原作はどうなのかは分からないが、少なくても映画の脚本はどうしようもなく頭が悪い。
どんなにクズな映画であっても、せめて物語の核になる部分の設定やキャラクターの性格設定はしっかり定まっていた方がよいし、都合都合で勝手な例外を散りばめられると冷めてしまう。
ちゃんとした脚本であるかどうかの判断ができる監督と、ちゃんとした矛盾しない脚本を書ける脚本家が揃った時に映画を撮ると言う仕事に取り掛かった方が良いですよ。
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