「山登りの話を無理やりねじ込んだ」クライムダウン Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)
山登りの話を無理やりねじ込んだ
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総合:65点 ( ストーリー:40点|キャスト:70点|演出:70点|ビジュアル:70点|音楽:65点 )
素晴らしい風景と撮影で登山の場面が映し出される。だがその後の話は急展開。そもそも車はもちろん入れないし熟練した登山家じゃないと行けないような場所に、子供とその子供を閉じ込める木の箱をどうやって運び込んだのか。いったいそこにはどんな謎が隠されているのかと思いきや、普通に誘拐した犯人が運び込んだことになっているのは呆れた。犯人は子供と箱を背負ってあの山登りをしたのか、ご苦労なことだ。
しかも被害者は東欧の子供で、犯人は東欧からわざわざ金と時間をかけて子供をイギリスまでつれてきたということだろうか。そしていつの間にか追跡班が犯人を追ってこの山奥までやってきていたし、山の中での生き残りの話でもなくなってくる。もう設定が無茶苦茶で、これではなぜ登山の話を絡めてくる必要があったのかという疑問が出る。
登山の場面は良かったし、山の中に誰がいて何が起きるのかという惹きつけられる要素はあった。だがその後の展開と合わず、映画の特色として興行成績をあげるために無理やり山の話をねじ込んだだけのような印象を受けた。ただ全体としてはたくさんの危機が連続で起きるので退屈はしなかった。
テレビ放送の日本語版を観たのだが、翻訳があまりに酷かった。地面から掘り出されたアナは普通にジャニーと会話をしていたが、英語で聞くと英語は喋れていなくて会話になっていなかった。これでは映画の内容が違ってきてしまう。浅野倫子という人が翻訳をしたようだが、今までで最悪の翻訳だった。
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