「【ハートフル・ヒューマン・コメディの秀作 たった一声で人生を劇的に変えた男の物語】」ワン チャンス NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【ハートフル・ヒューマン・コメディの秀作 たった一声で人生を劇的に変えた男の物語】
ジェームズ・コーデンの出世作。
ちょっと太めの携帯販売員ポールが、天性の美声を武器に、英国の人気オーディション番組「ブリテンズ・ゴット・タレント」に登場した際に、彼の風貌から失笑が漏れた後、圧倒的な声量でオペラ<誰も寝てはならぬ>を歌い切った後の観衆が一瞬静まり返った後の喝采の光景ははっきり覚えている。
この作品が琴線に響いたのは、シャイで内気なポール・ポッツ(ジェームズ・コーデン)が、1年メル友のジェルズ(アレクサンドラ・ローチ 「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」で若きサッチャーを演じていました)と勇気を振り絞って出会い、彼女からエールを貰い、オペラ歌手として世に出るんだと決意を徐々に固める過程と、上がり症の彼が犯す数々の失敗にもめげずに努力を重ね、夢を叶えるプロセスを丁寧に描いている点である。
綺麗ごとじゃないかという声が聞こえてきそうだが、この物語が事実に基づいている(いや、ほぼ事実である)という事でそのような下衆な意見は却下される。
現在、大きな壁に向き合っている方で、もしお時間が許される状況であれば、この作品を観ると多少なりとも勇気を貰えるのではないかな、と思う作品です。(私は、かなり前向きな気持ちになれました)
エンターテインメント作品としても上作だと思います。
<2014年3月23日 劇場にて鑑賞>
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