「夢を諦めなければ一つのチャンスがある」ワン チャンス 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
夢を諦めなければ一つのチャンスがある
スーザン・ボイルは知ってるが、こちらは知らなかった。
しがない携帯販売員から世界的オペラ歌手になったポール・ポッツ。
色々調べてみたら、日本の番組でも紹介されたりしていた。
実話を基にした作品なので、軌跡は定番と言えば定番。が、この人は本当に苦労の連続。
幼い頃から歌う事が好き。その美声は周囲を魅了。
しかし、ぽっちゃり体型でお世辞にも二枚目ではない風貌故、ずっといじめを受け…。
とあるショーで優勝して、その賞金でミラノへ。夢だったオペラの勉強を受けるが…、挫折。
地元に戻り、再び冴えない日々。
病気。
それでもオペラ歌手の夢を諦めきれず、そしてオーディション番組で…
暴行と言ってもいいくらいのいじめ、緊張し過ぎで本来の実力を発揮出来ず…その都度の苦労・挫折は胸に刺さるが、作品自体はツボを抑えたハートフルな作り。心地よく見れる。
何より、ポール・ポッツの人柄が、作品の全てと言っていい。
彼には大事なものが、もう一つ。
ある女性との出会い。後の妻。
SNSを通じて知り合い、おそらく女性と付き合った事のない彼にとって信じられないくらい。初対面時は思わず、「女性だ!」(笑)
周囲も驚き。
その相手、ジュルズもぽっちゃり女性だが、二人の恋模様がピュアでほっこり。
ポールの両親、携帯ショップの上司らいずれも好キャラ。
父親との関係はドラマの一つ。
ジェームズ・コーデンが好演。後でポール・ポッツ本人を見たら、結構似てる!
そのポール・ポッツ吹替によるオペラが素晴らしい。
夢を諦めなければ叶う…と言ったら、さすがに美辞麗句になってしまう。
夢を諦めなければ、一つのチャンスがある。
何処までも優しい作品。
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