「やはり神山さん、押井さんには届かない作品」攻殻機動隊ARISE border:1 Ghost Pain thankyou0039さんの映画レビュー(感想・評価)
やはり神山さん、押井さんには届かない作品
攻殻機動隊、多くのファンがいる中での発表。
アニメ版、映画版と比較するのは仕方ないことだし、
その覚悟の上で作っていると思うからその視点で評価をしたいです。
押井さんは、作品を哲学的・学問的に扱うことによって、
「視聴者の理解したい欲求」を、
神山さんは、キャラクターを個性的にすることによって、
「物語を通してキャラクターを感じたい欲求」を
表現され、今でもコアなファンを生み出し続けています。
ariseは、作画の面ではこれまでの作品の上を行くが、
コアなファンの欲求は大きく裏切った形になりました。
押井色の学問的な臭いは全くせず、アニメ板に近い台本。
ただし、キャラクターに個性はなく、
妙に動きを機械化させようとした作画のせいもあり、
全ての人物が没個性的です。
物語も攻殻機動隊である必要性が全くない。
戦闘ありの探偵モノアニメです。
監督は何がしたかったのか。
これまでの作品への系譜なら大歓迎。
全く新しい挑戦でも歓迎です。
ただ、表面的に「攻殻機動隊」というブランドを
カッコつけて作ってみたかっただけならファンは怒るでしょう。
ファンが求めているのは表面的に「素子」が出ている攻殻機動隊ではなく、
「心を動かされる何か」を攻殻機動隊に求めているのを踏まえ、
二期を制作していただきたいと思います。
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