「罪を改め人を赦す」泥棒は幸せのはじまり 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
罪を改め人を赦す
コロラドで真面目なサラリーマンとして平凡な生活を送るサンディは、フロリダの女詐欺師に自分の身分を盗まれた事を知る。クビの危機や身の潔白を晴らす為、自ら女を捕まえに行くが…!?
日本劇場未公開の全米大ヒットコメディ。
他人の人生をぶち壊し、自分は好き勝ってやりたい放題、しかも全く反省の素振りナシ。
何て不愉快!
それでこの邦題、どういう事!?
…見てたら、う~ん、まんまと好感持ってしまっていた。
真面目男と破天荒女の珍道中。
さすがにラブはないが、ストックホルム症候群という訳でもないが、次第に二人の間に芽生える奇妙な友情。
ラストはなかなかほっこり。
真面目だけに生きてきたサンディは自分の人生を見つめ直し、全てを捨て…というありがちな展開にならない着地は悪くない。
女も自分の人生を改め、サンディの為に自ら下す罪の償いも好感。実は不幸な生い立ちを豪快な性格に隠す彼女に最後出来る“ある存在”。(女に名前を表記しない理由もこの生い立ちに関係あり)
何だか日本の人情映画みたい。
罪を憎んで人を憎まず…というより、罪を改め人を赦す。
基本は王道のアメリカン・コメディ。
ベタなギャグ、下ネタもあり。
女を狙うアヤシイ奴らとのカーチェイスもあり。
個人情報についても風刺。
当代きってのコメディエンヌ、メリッサ・マッカーシーの土壇場!
ジェイソン・ベイトマンも受け身の堅物笑演。
日本劇場未公開のアメリカン・コメディって当り外れ多いが、これはなかなかの掘り出し物!
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