「うーん、困った映画だ。」黒執事 mg599さんの映画レビュー(感想・評価)
うーん、困った映画だ。
例によって原作漫画は未読である。
最近の漫画は、世界観を一から作り込んでいる作品が多く、そこへ入っていくのが一苦労である。
この作品もどうやら日本という国は存在しないようだ。だが、香港という地名はあるらしい。それは世界観の綻びではないのか。
幻蜂家当主清玄(剛力彩芽)に仕えるセバスチャン(水嶋ヒロ)は悪魔。清玄は悪魔に魂を売り、両親の仇をとるために帰ってきた。
そんなおり、各国の要人がミイラ化して死ぬ事件が続発する。
とまあ、けっこう純粋なミステリーを期待していたのだが、そういった方向にはなかなか進まない。そもそも、清玄は頭がいいのかどうなのかわからない。
そんなわけで、推理劇の側面は後退。
次はウワサされていたアクションであるが、大谷健太郎、さとうけいいち両監督はアクションにあまり興味がないのか、短いカット割りで見せる、フツーのアクションシーンになってしまった。特に水嶋ヒロのシーンがそうだ。
山本美月のアクションは見応えがあった。
ただ、アクションシーンはそう長くはないので、アクションを語る風でもない。
ほんとの黒幕は出てこなかったので、続編への含みかと思うが、あまりにウェットな構成はごめんなので、アクションに重点をおいた作品でやってほしい。
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