「さて、覚悟はよろしいでしょうか」黒執事 SCARSさんの映画レビュー(感想・評価)
さて、覚悟はよろしいでしょうか
本作「黒執事」は月刊Gファンタジーで連載されていた作品であり、テレビアニメ化もされている。
内容の前に自分は「黒執事」が人気で有名な事は知っていましたが、内容についてはほぼ知らない状態で本作を観ましたので原作ファンのこだわってほしい部分については皆無です。
内容は、名門貴族・ファントム家の若き主人シエル・ファントムハイヴとそれに使える執事セバスチャン・ミカエリスと共に裏稼業である「女王の番犬」として不可解な事件の解決に挑むものである。
まず、原作の改変はもう一人の主人公シエル・ファントムハイヴの名前を幻蜂清玄にして(オリジナルキャラ)時代背景を19世紀から近現代を混ぜた未来に近い形で描かれる。
なので、原作ファンからしたら全く違うものに感じるかもしれない。
自分的には19世紀の設定でいくとCGだらけや海外ロケ(イギリスとか)実現可能性がかなり低くなるので、今回の設定に関して許容範囲かと思います。
よかった点としては、まず絶対的にセバスチャン役の水嶋ヒロだと思います。きっと水嶋以外にセバスチャンにピッタリな俳優はいないと思います(作者が水嶋ならと承諾するのもうなずける)なんというか悪魔というより死神感が半端ないですね。(笑)
剛力彩芽の男と女の使い分けもよかったですし(まあ、男に見えずらいですが・・・)あと特にリン役の山本美月もよかったです(アクロバットなシーンとか)
また、個々のアクションシーンが迫力がありました。スローモーションからの早回しや自然なふっとばしなど観てて爽快になりました。(最近の日本映画はこのレベルのアクションシーンが普通になっていい傾向だと思います)
悪かった点としては、薬オチの爆弾は面白みがないし何故あの場で爆発させようとしたのかがよくわかりません(笑)それに、これはもとこもないですが主軸の登場人物が戦いの際に話すぎですね(優香とか何故か早く撃たない・・・とか)
あと、血の出し方が不自然です。ミイラ化や薬の服用者はダラダラ血が出るのに対して、セバスチャンやリンの格闘シーンではほとんど血がでない・・・どちらかの設定に統一すべきです(まあ。前者でしょう)
漫画原作の映画は賛否が分かれやすいでしょうし原作ファンを納得させるのは難しいと思いますが、本作は一定の改変はあったものの面白いと思います。迫力のアクションシーンや水嶋ヒロの復帰作として是非映画館で観るべきです!
(水嶋ヒロは俳優やめるべきじゃないですねー!!)
※「私はあくま(悪魔)で執事です」ギャグですかね(笑)