「あたりまえの日々の中で」いとしきエブリデイ arakazuさんの映画レビュー(感想・評価)
あたりまえの日々の中で
服役中の父親イアンが不在の一家。
8歳を頭に四人の子供たち(ステファニー、ロバート、シェーン、カトリーナ)を抱え昼夜働き一家を支える母親カレン。
朝の着替えや歯磨き、朝食や通学の風景。
父親イアンとの面会。
家族の日常を5年間に渡って丁寧に追うカメラは、あたりまえの日常の中に、子供たちの成長や、子供たちの成長を側で見守ることの出来ないイアンの焦燥感、仕事と子育てで張り詰めたカレンの心を映し出す。
子供たちは数ヶ月、一年で見違えるほど身長も伸びるし、丸みを帯びた顔は少しづつ少年少女へと変化する年頃。
うえの男の子ロバートは服役中の父親に対し、複雑な思いが芽生え始めている。
父親の出所は家族の幸せを約束するものではないかもしれない。
でも、今この瞬間は家族が一緒に居る。
そのかけがえのない時間をマイケル・ナイマンの音楽が優しく包んでいる。
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